マーケティングの学び方:基礎がためから応用まで初心者必見の5つのステップ
◾️ 【初心者必見!】マーケティングの学び方
マーケティングは大事だとわかっていますが、何をどう学べばいいのでしょうか?
マーケティングを学ぶのに一番いい本は何ですか?
というような質問をよくいただきます。
特に営業部門や開発部門から、マーケティングや企画部門に変わることになったとか、会社に入ってマーケティングの仕事を初めてやるという方からよくもらう質問です。
マーケティングは、幅も広く業界や業種によって違うので、これだけやれば大丈夫とか、この一冊で全てわかる、というものではありません。なので面倒なように見えますが、基礎を固めてから、仕事をしながら学びを当てはめていく、というステップで学ぶのが一番身につきます。一見、遠回りのようで実は近道なのです。
別な言い方をすると、学ぶと言うよりも、身につけるという姿勢でいるとあなたの中でものになっていきます。
◾️ マーケティングを学び身につける5つのステップ
身につけるということは、仕事で使えるようになるという意味です。なので、順を追ってステップごとに、説明をしていきます。
その順番は、基礎固め、事例を知る、実際やってみる、アップデートする、顧客視点でものを見る、の5つです。
1. 基礎を固める
マーケティングを身につけるためには、まず基礎を固めることから始めたいですよね。
マーケティングとは何か、マーケティングの4Pとは、STP分析とはなど、基本と言われているフレークワークや理論を、まずは押さえておきたいところです。初めて人には特に重要です。
基礎を固めるということは、野球の練習でいう素振りとキャッチボールに当たります。最初からカーブの打ち方とか、変化球の投げ方とか、三振の取り方とかを学ばないのと同じです。
直球を打てない人には、変化球は打てません。
マーケティングも、身に付けて仕事に活かしたいなら、やっぱり基礎を固めることです。
本気でマーケティングを身に付けたいのであれば、一度はフィリップ・コトラー氏著の「マーケティング・マネジメント」を読むことをお勧めします。しかも、ダイジェスト版ではなく実際の著作です。その時のコツは、全てを理解しようとしないことです。マーケティング活動の全体の流れが分かれば、まずはO Kです。
「理論なんて学んでも、仕事で使えない」と考えるかもしれませんが、逆に、手法だけ覚えてもあなたの仕事に当てはまらなかったら、それこそ無駄打ちになります。
基礎がしっかりしていればいるほど、あなたは正しい判断ができるようになります。基礎といっても範囲が広いので、やはり網羅したことを学びたいところです
2. 事例研究
基礎知識を学んだら、次は具体的な事例から学びましょう。
成功事例だけでなく、失敗事例からも学ぶことができます。具体的な事例を学ぶには、企業のウェブサイトを実際に見てみるとか、ケーススタディ、業界誌などがおすすめです。
特におすすめなのは、ハーバード・ビジネススクールのケーススタディです。日本語のものも発行されています。マーケティングやマネジメントなど分野別で、毎月特集をされているので、興味があるカテゴリーのものをまずは読んでみるといいでしょう。
実際に企業が直面した課題を分析してあるので、それを見て、あなたなりの解決策を考えてみるなど、自分ごとに当てはめてみると、課題解決策が見えてきます。
ケーススタディーを、チームでやるのも効果的です。
私は以前、カーエレクトロニクスメーカーでは、「ウーバーイーツ」のケースを使い、営業研修をしたことがあります。
営業部長12名を3つのチームに分けて「あなたのチームがウーバーイーツの日本担当とします。日本進出の時に、どんなマーケティングプランを作りますか?」というお題を出しました。これを半年かけて、基礎を学びながら、プレゼンを徐々に作っていく、という研修です。
学んだことを、事例に例えて落とし込みながらやると、実務での使い方も見えてくるのです。
医療系機器の商社での営業研修で「高島屋」のケーススタディをやったこともあります。
どちらの事例も、自社とは違う業界のケースをやることで新しい視点を得ることができました。今までの「延長線上にない発想を生むため」です。リーダークラスの人たちは、自社のことは分かり切っていますから、他業界の事例で学ぶと、実際に自分の業界にないけれど、当てはまることを発見できるものなのです。
3. 実際の仕事でやってみる
マーケティングは机上の空論ではないので、実際に手を動かして学ぶことが大事です。
なので、基礎と事例で、気づいたことを、実際の仕事でやってみるのが3つ目のステップです。
この時のコツは、小さくやってみることです。
商談の時に、気づいたことをやってみると言った具合です。大事なことは、
- 結果に一喜一憂しないこと
- 記録すること
- 仲間と共有すること
の3点です。
4. 学びをアップデートする
この辺りのステップができるようになってきたら、学びをアップデートする癖をつけることです。顧客や競合など市場は、常に変化しています。この変化に敏感になる、と言った具合です。
業界誌をチームで読み合わせするとか、ネットニュースを意識しながら読むことも効果的です。D XやA Iはもちろん、新しいことを取り入れ、新しい気づきを得て、学びに付加価値をつける、といった感じです。
マーケターのブログやSNSをフォローするのも知識のアップデートになります。
特におすすめなのは、マーケティング専門のニュースサイトやブログです。常に新しい情報を入手することで、常に最新のマーケティングスキルを身につけることができます。
自分の業界や、自分の仕事とは違う種類のセミナーに出てみるのもいいでしょう。
これ順序が逆だと、どうなるでしょうか?
マーケティングの全体像や、自分の実務トライしたこともないのに、セミナーに出ても、ちんぷんかんぷんだったりして役に立たない、ということになります。
目的を持って情報の入手やアップデートをすると、より効果があります。
漠然と情報を取っても意味はないのです
5. 顧客視点で考える
これらを踏まえて、もう一度、顧客視点に立って考えてみることをやってみましょう。
いうまでもなく、マーケティングは、顧客を理解し、顧客のニーズや課題を解決することが重要です。
商談などとは別の機会に、お客様にインタビューをしたり、BtoCならアンケートをとったり、お客様の自然な行動を観察したりすることも効果的です。
その時は、必ず「仮説を立てて」やることが大事です。
ぜひ基礎を固めて、応用、実践、このステップやってみてください。
マーケティングを効果的に身につけるためには、ただ知識を蓄えるだけではなく、それをどのようにビジネスに活かすかが重要です。また、学びを継続的にアップデートし、常に最新の情報を取り入れることが、マーケティングのスキルを磨く上で不可欠です。
基本から応用、実践へとステップを追ってマーケティングスキルを身につけ、自分の仕事やビジネスに積極的に応用していくことが成功への道なのです。
この記事の内容を、動画でも説明しています。
執筆者
石油会社、家電メーカー、大型車両メーカーなどに、新規事業立ち上げ・ブランド構築のコンサルティングと、法人営業にマーケティングを注入する社員研修を提供。 2013年より2023年まで、関西学院大学 経営戦略研究科で教授を務める。
著書は「売れない問題 解決の公式」(日本経済新聞出版)など国内外で23冊。米国、台湾、香港など海外でも講演。テレビ、ラジオの出演や新聞・雑誌への寄稿も多数。YouTubeでも最新のマーケティング情報を発信中。 本名 児玉洋典
マーケティングを身につけたい、社員教育について相談したい、差別化して価格競争から抜け出したい、など、
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