マーケティングの盲点にハマる理由と解決策:抽象と具体の狭間で構造化する
◾️ マーケティングの盲点
マーケティング施策の効果が見えない、
顧客に響いていない気がする
マーケティングに力を入れているのに、なぜかうまくいかない、
売上アップや顧客獲得につながらない、ということがあります。
実は、マーケティングをわかっているビジネスパーソンでも、
打ち手に対する不安や不満は出るものです。
なぜ、このようなことになるのでしょうか?
それは、マーケティングには、成功の邪魔になる「盲点(ブラインドスポット)」がいくつか存在するからです。
どんなに経験豊富なマーケターでも見落としがちな盲点はあるのです。
特に、長年同じ業界にいると「自分のやり方に固執しがち」になります。
◾️ マーケティングの盲点の事例
この盲点について、いくつか事例を交えてお話ししていきます
1. 顧客の見方とズレる
マーケティングのエクセレントカンパニー、P&Gが発売した
ジェルボール型洗剤は、斬新な形状と高濃度の洗浄力で注目されました
子供たちがこれをゼリーと間違えて誤飲する事故が発生しました。
P&Gは大人目線で商品の価値を評価していたため、
子供に対する影響を十分に考慮していなかったことが明らかです。
結果として、誤飲防止のメッセージをCMで流すなど、
追加的な対策を取る必要が生じました
2. 顧客の理解とズレる:業界の常識と顧客の見方の違い
ある文具メーカーの例では、企業は市場を3つのカテゴリー
Aタイプ、Bタイプ、Cタイプっていう感じですよね
に分けていたのに対し、
実際市場にいる顧客はこれらのカテゴリーを全く認識していませんでした。
企業は業界の常識に基づいてマーケティング戦略を立てていたため、
顧客の実際のニーズや認識とズレていたことが明らかです。
このようなズレは、企業が顧客の視点を十分に理解していないことを示しています
3. 前提を跳ばす:顧客の基本的な知識の欠如
銀行のカードローンの顧客獲得プロジェクトでの事例では、
企業は顧客がカードローンの基本的な知識を既に持っているっていう前提
だと思い込んじゃったんですよね で、
マーケティングを行っていました。
でも、実際の調査では、多くの顧客がカードローンの利用方法や
条件を知らないことが明らかでした。
業界の常識が世の中に通じるとは限らないのです。
◾️ 盲点に気づかない理由
1. 大人目線の限界:
P&Gはジェルボール型洗剤を開発・マーケティングする際に、主に大人目線で商品の価値を評価しました。結果として、子供たちがこれをゼリーと間違えて誤飲する可能性を十分に考慮していなかったことが明らかです
2. 顧客の見方とズレる
顧客のニーズとズレる: 企業が業界の常識や自身の視点に基づいてマーケティング戦略を立てることが多く、実際の顧客のニーズや認識とズレることがあります。例えば、文具メーカーが市場を分類する際に、顧客がその分類を認識していない場合など
3 前提をトバす
顧客の視点の欠如があります。一言で顧客の立場で考えようっていうのは簡単ですが、実際には難しいですよね。やはり、いつもゼロ出発っていう気持ちを忘れずに、お客様は何も知らないというくらいの認識でスタートする、広告や説明文を作るときも、10歳の子供でもわかるようにというのが大事ですよね
◾️ マーケティングの盲点に気づき解決するためのステップ
マーケティングの盲点を見つけ、解決するためのステップに何をすればいいのでしょうか?
このマーケティングでの盲点を見つけ、改善していくためのステップを解説します。
Step 1: 自己チェック
自社のマーケティング戦略やメッセージが売り手視点に偏っていないか確認。顧客の課題解決に焦点を当てているかを判断。例)製品説明ばかりでなく、顧客の使用シーンを強調することで、顧客の共感を引き出す。
Step 2: 顧客リサーチ
顧客のニーズや課題をアンケート、インタビュー、SNS分析などでリサーチし、具体的に把握する。例)インタビューでの意見を基に、顧客が重視しているデザインや操作性に注目。
Step 3: フィードバックを分析
顧客からのフィードバックや購買データを分析し、どこに盲点があるかを特定。購買をためらう理由や離脱のタイミングを確認。例)データ分析で特定の機能よりも価格の影響が大きいことが判明し、価格戦略を見直し。
Step 4: 戦略の見直し
盲点解消のためにターゲティングやメッセージを見直し、顧客の求める価値に基づいて提案の仕方を変更。例)求められるデザイン性を反映したメッセージに修正し、広告の効果が向上。
Step 5: 定期的なレビュー
マーケティング施策を定期的に見直し、顧客の変化するニーズや市場の変化に対応。PDCAサイクルを活用して改善を続ける。例)季節ごとに顧客ニーズを見直し、新製品の開発にフィードバックを取り入れる。
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マーケティングアイズ株式会社 理央 周