売上増、集客アップにつながる顧客エンゲージメント〜顧客満足度、顧客ロイヤルティとの徹底比較

◾️ 顧客エンゲージメントとは?

顧客エンゲージメントとは、顧客がブランドや商品に対してどれだけ感情的に関わり
継続的に利用してもらえるかという考え方です。

競争が激しい今の市場では、ともなって消費者の行動が急速に変化しています。
なので、単に広告やプロモーションを打っても埋もれてしまうし、
顧客も簡単には動きません。

さらに、消費者の期待も高まっています。顧客はただ商品やサービスを購入するだけでなく、
企業との深い関係を求めています。

このため、顧客エンゲージメントはもはや単なる流行り言葉ではなく、
企業にとって必須の事業戦略です。

顧客エンゲージメントがないマーケティング活動というのは、
昔のテレビ放送や雑誌・新聞のような、一方的コミュニケーションです。
視聴者やリスナーはただ情報を受け取るだけであり、反応やフィードバックを返す機会がありません。

電話やチャットの自動応答システムも似ています。
顧客が電話やチャットで問い合わせをしても、自動応答システムしか対応しない場合、
顧客は人間的な対応や理解を感じられないから、嫌になってしまうこともあります。

ラジオ番組を聴くのは、ハガキやメールを送ると、DJやナビゲーターが取り上げてくれて、読んでくれたりするからです。このリスナーとの双方向のコミュニケーションが、エンゲージメントです。

◾️ 顧客満足度、エンゲージメント、顧客ロイヤルティとの比較

顧客エンゲージメントは、顧客満足度、顧客ロイヤルティと深く関係しています。
まず、この記事の主題の顧客エンゲージメントから説明します。

1. 顧客エンゲージメント(Customer Engagement)

  • 定義: 顧客がブランドや商品に対してどれだけ積極的に関与し、ブランドとの接触を継続的に行うかを表す指標です。
  • 特徴: 顧客エンゲージメントは、顧客がブランドとのインタラクションを持ち続け、感情的に深く関わっていることを示します。
  • : ブランドに対してSNSで積極的にコメントしたり、レビューを書いたり、リピーターとして頻繁に購入したりする行動が含まれます。

ここで気をつけたいのは、顧客満足や顧客ロイヤルティと何が違うのか?
をみた上で、それぞれの相関関係を把握しましょう。

2. 顧客満足度(Customer Satisfaction)

  • 定義: 顧客が商品やサービスに対してどれだけ満足しているかを示す指標です。顧客満足度は、顧客がそのブランドから受けた体験が期待にどれだけ応えているかに基づいています。
  • 特徴: 顧客満足度は、主に短期的な評価です。良い製品やサービスが提供されれば満足度は高くなり、不満があれば低くなります。しかし、満足度が高いからといって、顧客が必ずしもリピート購入やエンゲージメントを示すわけではありません。
  • : 購入後のアンケートで、「非常に満足」「満足」「普通」「不満足」のように評価することが一般的です。

3. 顧客ロイヤルティ(Customer Loyalty)

  • 定義: 顧客が特定のブランドや企業に対して強い信頼感や好意を持ち、継続的にそのブランドの商品やサービスを利用し続ける姿勢を示す指標です。顧客ロイヤルティは、リピート購入や長期的な関係維持に関連します。
  • 特徴: 顧客ロイヤルティは、満足度やエンゲージメントよりも長期的な視点を持ち、顧客が他の選択肢があってもそのブランドを選び続けることを表します。
  • : 継続的な購入や、ポイントプログラムの会員になって定期的にそのブランドを利用する行動がロイヤルティの表れです。

なので、この3つの相関関係はこの図のようになります。

顧客エンゲージメント.001.png

矢印で示されているように、 顧客満足度が高まることでエンゲージメントが強まり、 それが最終的に顧客ロイヤルティを高める流れを表しています。

そして、ロイヤルティが高まると言うことはファンが増えると言うことなので、リピートや口コミが増えて、顧客獲得も楽になり、
売上と利益アップにつながると言うわけです
この3つは互いに関連し、ビジネスにおける顧客との長期的な関係構築に重要なのです。


◾️ エンゲージメントを高めるメリット

顧客エンゲージメントを高めることで、以下のような多くのメリットが得られます。

リピート率の増加
•    顧客エンゲージメントが高い顧客は、企業の商品やサービスを継続的に利用する可能性が高まり、リピート購買やサービス継続の率が上がる

口コミによるプロモーション効果
•    エンゲージメントが高い顧客は、企業の商品やサービスについて好意的な口コミを発信し、他の人にもすすめる傾向がある。這は新規顧客の獲得に大きな影響を与えるし、他社に乗り換える可能性が低くなる

フィードバックの増加
•    エンゲージメントが高い顧客は、商品やサービスについて積極的に意見を寄せ、フィードバックを提供する。これを基に商品やサービスを改善することができる
 
顧客体験の向上
•    顧客エンゲージメントを高めるために、すべての接点での顧客体験を向上させる必要があり、これにより顧客の満足度が高まり、エンゲージメントもさらに向上する
 
市場競争力の向上
•    顧客エンゲージメントが高まると、顧客が自発的に自社の商品やサービスを選んでくれるため、市場競争力が向上
 
収益の安定
•    顧客エンゲージメントが高いと、顧客が信頼している企業の商品やサービスを継続的に購入するため、収益が安定する

◾️ エンゲージメントを高めるデメリット

顧客エンゲージメントを高める際に考慮するべきデメリットや課題は以下の通りです。


高いリソースコスト
•    顧客エンゲージメントを高めるために、パーソナライズされたマーケティング、顧客体験の向上、フィードバックの収集と分析など、多くのリソース(時間、金銭、人材)が必要になる


技術的課題
•    顧客エンゲージメントを高めるために必要なデータ分析やテクノロジーの活用には、技術的なスキルとインフラが必要であり、初期投資が大きくなる可能性がある


顧客の期待値の管理
•    顧客エンゲージメントが高まると、顧客の期待値も高まり、企業がそれを満たすことが難しくなる場合がある。期待値を管理し、顧客の満足度を維持するための継続的な努力が必要です。


プライバシーの問題
•    顧客エンゲージメントを高めるために、顧客の個人情報を収集する必要がある場合があり、これにはプライバシーの問題が伴う。適切なデータ保護措置を講じる必要がある組織全体の取り組み
•    顧客エンゲージメントを高めるためには、企業全体が一丸となって取り組む必要があり、これには組織的な変化や文化の変革が必要になる場合がある

これらのメリットとデメリットを理解することで、効果的に顧客エンゲージメントを高めるための戦略を立てることができます。

このあたりを分かった上で、SNSの投稿やブログ記事の書き方、お客様とのコミュニケーションをとっていくのが理想的です。

この記事の内容を動画で説明しています。

マーケティングアイズ株式会社 理央 周

マーケティング・マインドの持ち方、会社を顧客志向に変えるには何をすればいいのか?など、
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