デジタルマーケティングを成功に導く5つのチェックポイント
◾️ デジタルマーケティングの現状
3兆3,330億円 これ何の金額かわかりますか?
3兆3,330億円は、2023年のインターネット広告費で、 対前年比107.8%です。
まだ伸びているのも驚きです。
(* データ出典:日本の広告費 https://www.dentsu.co.jp/news/release/2024/0227-010688.html)
この数字は、総広告費の45.6%で、 過去最高を更新し前年より2,418億円増加しています。 この背景には、コネクテッドTVが広まって動画広告が増えたりしていますが、
何より、インターネットを使ったデジタルでのプロモーションが広がっているのです。
いかに、デジタルマーケティングが重要なのか、ということが、 わかる数字です。
今となっては、デジタルマーケティングを取り入れないということありえません。逆にデジタルマーケティングなしで、マーケティングコミュニケーションをするということは、ナイフを持たずに森でサバイバルしようとするようなものです。
このデジタルマーケティング、略してデジマは、 インターネットやデジタルデバイスを活用して行うマーケティング活動をさします。
◾️ なぜデジタルマーケティングは上手くいかないのか?
一方で、デジタルマーケティングが大事だ、 とわかっていても、結果を出せていない企業、 も少なくありません。
その事例をいくつか挙げていきます。
1:製造業の場合
【やったこと】メーカーのA社さんは、自社製品の認知度アップと売上拡大を目指して、ホームページを作成しました。アクセスを集めるために広告を出し、SNSでの投稿を増やしましたが、 売上の増加にはつながりませんでした。
【失敗の理由】SEO対策を十分にやってなくておらず、 検索エンジンからのアクセスが入ってこなかったため。 ターゲット顧客を絞り込まなかったので、 広告やコンテンツが一般的すぎて特定のニーズに応えてられず 結果、ユーザーの関心を引くことができず、 クリック率やコンバージョン率も低いままだった。
2. ITサービス業
【やったこと】ITサービスを提供するB社さん は、 新しいクラウドサービスのプロモーションに SNS広告を積極的に活用しました。 しかし、ターゲットユーザーからの反応はほとんどなく、期待していた顧客の獲得ができませんでした。
【失敗の理由】B社はSNSに力を入れましたが、 発信するコンテンツが製品の技術的な部分やスペックばかりだったので、 ターゲット企業の抱える問題を解決する視点が欠けていた。顧客はB社のサービスのどこがいいのか?を十分に理解する前に、 サイトから離脱してしまうケースが多かったのです。
3. 小売業
【やったこと】C社はオンライン販売を強化するために、 メールマーケティングとインターネット広告を導入しました。 しかし、メールの開封率やクリック率が低く、 広告の成果も芳しくありませんでした。
【失敗の理由】C社は既存顧客向けに一斉に同じ内容のメールを送信しており、 顧客の個別ニーズや行動履歴を考慮したパーソナライズがなかったのです。
これらの事例に出した企業は、 デジタルマーケティングが大事だとわかっていて取り組みましたが、効果を最大化できなかったのです。
◾️なぜ、デジタルマーケティングは難しいのか?
デジタルマーケティングが難しい理由をいくつか挙げていきます
- 埋もれてしまうから〜情報過多:
デジタル空間では情報が溢れており、顧客の注目を集めるのが難しい。 - 追いつけないから〜技術の進化:
常に新しい技術やプラットフォームが登場し、追いつくのが大変。 - データを活用できない:
膨大なデータを収集できるが、それを適切に分析し活用するのは容易ではない。 - 顧客行動が複雑になっている:
オンライン上での顧客行動を正確に把握し、ニーズに応えるのが難しい
◾️デジタルマーケティングをやる前にすべきこと
先ほどの企業の失敗事例は何が原因だったのでしょうか?
それは、戦略がないことです。
多くの企業が「デジタルマーケティングをしなければならない」と認識しているものの、
具体的な戦略を持たずに行動を起こしているケースが多いのです。
たとえば、SEOやSNS広告、メールマーケティングなどの、個別のツールや手法に焦点を当てすぎて、全体のビジネス目標と結びついた「統合的な戦略」が欠けているのです。
例えば、SEOだけに力を入れても、そこから得たアクセスをコンバージョン(実際の購買行動) につなげる戦略がなければ、売上には結びつきません。 全体像を見失い、部分的な施策に頼りがちになると、結果が出にくくなるのです。
◾️ 5つの戦略のチェックポイント
デジタルマーケティングを始める前に、または今やっている場合に次の5つの項目をチェックしてみてください。
1. 顧客視点になれているか?
マーケティングの本質は「顧客目線に立つこと」です。しかし、多くの企業が「売り手目線」でのアプローチになっているのです。自社の製品やサービスをどう売るかに集中するあまり、顧客の課題やニーズを見落としてしまうのです。
製品の特徴やスペックに焦点を当てたプロモーションを行っても、顧客がそれに価値を見出さなければ響きません。顧客が本当に求めているのは、その製品がどのように自分の問題や悩みを解決できるかという点です。
2. ターゲット設定が曖昧になっていないか?
効果的なデジタルマーケティングには、ターゲット像を明確に定めることが必要です。多くの企業が誰にアプローチするのかを曖昧にしています。広い層に訴求しようとするあまり、メッセージがぼやけてしまい、特定のニーズに刺さる内容が提供できないのです。
あまりに一般的なマーケティングメッセージを送ると、顧客が自分ごととして捉えられず、コンバージョンに至らりません。特にBtoB、法人営業では、顧客の課題に合わせた具体的な解決策を示すことが求められますが、それが欠けると効果が薄れます。
3. データの分析・活用不足
デジタルマーケティングでは、豊富に得られるデータの分析が重要ですが、このデータを活用できていない企業が多いのです。データを適切に分析し、改善を重ねるプロセスが不足していると、施策の効果を最大限に引き出すことができません。
広告のクリック率やメールの開封率など、デジタルマーケティングで取得できるデータをただ追いかけるだけで、何が問題でどう改善するべきかを見極められていないと、同じミスを繰り返してしまいます。これにより、無駄な費用がかかることもあります。
4. パーソナライズはできているか?
デジタルマーケティングでは、顧客に対してパーソナライズされた体験を提供することが重要ですが、それを実行できていない企業も多く見られます。顧客ごとのニーズや行動に基づいたメッセージやコンテンツを届けないと、顧客は関心を持たず、結果として効果が出にくくなります。
メールマーケティングで全顧客に同じメッセージを送ると、購買意欲の高い人や新規顧客、それぞれのフェーズに応じた適切な情報が届かず、成果に結びつきません。
5. リソースとスキルは足りているか?
デジタルマーケティングは、複数のスキルや知識が必要です。コンテンツ制作、SEO、広告運用、データ分析など、多岐にわたる専門知識が必要で、これらを内部でカバーできない企業が多いのも事実です。また、社内リソースが限られているため、必要なスキルが不足し、効果的な施策を実行できないことがあります。
内部で専門知識を持つ人材がいないために、外部の広告代理店やコンサルタントに依頼したが、その指示をただ受け入れるだけでは、社内での理解が進まず、効果的な意思決定ができないケースが見られます。
もしあなたのビジネスが、 デジタルマーケティングでうまくいってないのなら、 この5つを見直してみましょう。
ここまでできたら、 デジタルマーケティングを効果的に活用するには何が必要か? をもう一回考えてみましょう。
まず、いくつかの重要な要素を理解することが大事です。 SEO(検索エンジン最適化)は、 検索結果で上位に表示されるためのテクニックです。
次に、コンテンツマーケティング。 これは、ターゲットが求める価値ある情報を提供し、 信頼を築く方法です。 また、SNSマーケティングやメールマーケティングも、 顧客とのつながりを強化するための有力な手段です。
これらをバランスよく組み合わせて統合的なアプローチを取ることが、 成功のカギとなるのです。
この記事のより詳しい内容は、以下の動画でもご覧になれます。