【ビジネス書】世界のニュースを日本人は何も知らない 谷本真由美(May_Roma めいろま)氏著 ビジネス情報取得・分析のリテラシーをつけるために

■ この本の特徴

サブタイトルに「メディアの報道に疑問を感じたら必ず読む本」とある通り、
世の中の情報にはいろいろな解釈の仕方があると気づかせてくれる本だった。

この本の主要なテーマは、
「世界のトップニュースと日本での報道の内容がかなり違う」
ということ。
私にとっても目から鱗が落ちた、という感じだった。

それを"日本人が知らない"「1. 政治」「2. 常識」「3. 社会状況」「4. 最新情報」「5. 教養」「6. 国民性」の6つのカテゴリーで、著者の説明が具体例とともに書かれている。

たとえば、「意外な親日国はどこか」「日本が世界各国と比較して治安が良くともなって安全と比例する家賃が低いこと」「海外でもナイスな職場には創造的な上司がいること」などといった具合だ。

読み進めていくと、自分でも知らず知らずのうちに、
「こうに決まっている」という固定観念に囚われていたことがわかる。

■ ビジネスパーソンとして必要な情報

私も実際にこの本を読みながら、
自分が情報収集をする際に使うニュースソースを見直そういう気になった。

これまで、日経新聞を中心にYahoo!ニュースとGoogleニュースを毎朝チェックしていたが、加えてCNNのアプリを入れトップラインのニュースもチェックするようにした。

改めて気づいたことは、ニュースソースとしての各サイトは、
日経新聞は経済の専門紙だし、
Yahooニュースはログインせずに読むとよりエンターテイメント寄りのニュースが多く、Googleニュースはログインすると私の検索内容に近いニュースが多い。

そして、どのトップニュースもCNNとは異なっている、ということ。

インターネットは、自分の興味がある情報を探しにいくメディアなので、
どうしても入手できる情報が「自分の好み」に偏りがちになる。

このネット社会の中では、自分の興味以外の部分で、
世界や身の回りの情報をできる限り"バイアス"がかからない情報入手をしないと、
発想を広げることができない。

情報入手はアンテナを広げ、できる限り多くを取り入れたい。
一方で、「8割捨てる情報術」でも書いた通り、
雑多な情報の中から必要な情報を振り分けられると、
仕事の精度を上げることができる。

この本の終章に載っている「悪質な情報ソースに注意する方法」「良質なサイトの見分け方」「各国のサイトのURL」「インフルエンサーやYouTuberの見分け方」はその意味で参考にできる。

ここに書いてあるサイトを盲信するのではなく、自分で正しいサイトを見分ける力(=リテラシー)をつけるのが大事というのが大前提だが。

その意味でも多くのビジネスパーソンに有益な1冊だ。

こんな人にオススメ- マーケティングの実務担当者
- 営業のリーダー職またはその候補
- 起業を目指す人
- 副業・パラレルキャリアをしている人
売れない問題解決ポイント- 正しい情報を見分ける力を身につける
- 正しいメディアを嗅ぎ分ける力を身につける
- 自分・日本の常識の多くは世界の非常識と知る
- それにより広い視野でクリエイティブな発想ができる