2025年の押さえておくべきマーケティング戦略とは?7つのアプローチを事例で解説

◾️ 【経営者必見!】2025年押さえておくべき7つのマーケティング戦略

生成AI時代の2025年に考えるべきマーケティング戦略とはどのようなものなのでしょうか?

マーケティングを表す指標の1つに、企業が使う広告費があります。
2025年の世界の広告費成長率予測は5.9%、市場規模は8,177億米ドル(約123兆円※)となる見込みです。 
*参考サイト→ https://www.group.dentsu.com/jp/news/release/001375.html 

これは、現在の世界のGDPの1%に迫る巨大な市場です。中でも、リテールメディア(21.9%増)、ペイドサーチ(6.7%増)、ペイドソーシャル(8.7%増)が大きく成長する予測です。

企業の規模や業界を問わず、広告の費用も伸びているし、使われる中身も変わってきています。この様な変化の中で、企業は目立たなければならないのです。

この様な変化の状況の中、2025年先取りしておきたい7つの戦略を活用事例とともに紹介します。

目次
  1. ◾️ 【経営者必見!】2025年押さえておくべき7つのマーケティング戦略
  2. ◾️ パーソナライゼーション
  3. ◾️ メタバースマーケティング
  4. ◾️ マイクロインフルエンサー戦略
  5. ◾️ 音声検索最適化(VSO)
  6. ◾️ 没入型コンテンツマーケティング
  7. ◾️ エモーショナル・マーケティング
  8. ◾️ リアルタイム・マーケティング
  9. ◾️ まとめ

◾️ パーソナライゼーション

AIを活用した超・個別化マーケティングが主流になります。ファッションブランドZARAは、顧客の購買履歴、閲覧行動、だけじゃなくて、天候データまでを分析し、個々の顧客に最適な商品を提案するシステムを導入しました。

ネットフリックスも独自の手法を使い、個人の視聴履歴を元に、ユーザーや国籍ごとに異なるサムネイルと内容の文章をパーソナライズしてサイトに出しています。

パーソナライズ戦略については、以下の記事で詳しく説明しているので参考にしてください。
クリック→ パーソナライズ戦略とは?〜AI時代のマーケティングコミュニケーション

◾️ メタバースマーケティング

仮想空間での体験型マーケティングが重要になります。グッチは2022年にメタバース内に「グッチタウン」を開設し、仮想空間でブランド体験を提供しています。三越伊勢丹やB E A M S、日産もメタバース上に店舗を出していますよね。

バーチャル原宿駅: 

JR東日本は「バーチャル原宿駅」をメタバース空間に再現しました。これにより、物理的な制約を超えた新しい顧客体験を提供しています2。

バーチャルマーケット: 

HIKKYが開催した「バーチャルマーケット」には2週間で世界各地から100万人以上が参加しました。これは、メタバースを活用した大規模イベントの成功例です。

メタバースマーケティングは、単なる広告媒体ではなく、顧客体験の向上、ブランドイメージの向上、新しい顧客層の開拓など、多岐にわたる効果が期待できることが分かります。

◾️ マイクロインフルエンサー戦略

大規模なインフルエンサーよりも、特定のニッチ市場で影響力のある小規模インフルエンサーの活用が効果的になります。化粧品ブランドのグロッシエは、この戦略で急成長を遂げました。

化粧品ブランドのグロッシエ: 

特定のニッチ市場で影響力のある小規模インフルエンサーを活用し、急成長を遂げました。

ローカルフードブロガー: 

地域密着型のレストランが、地元のフードブロガーと協力してプロモーションを行い、地域コミュニティ内での認知度を高めました。

◾️ 音声検索最適化(VSO)

スマートスピーカーの普及に伴い、音声検索に最適化されたコンテンツが重要になります。2025年までに、全検索の50%が音声検索になると予測されています。

レシピサイトの最適化: 

料理レシピサイトが、「オーケー、グーグル、簡単なパスタレシピを教えて」といった音声検索に対応するコンテンツを作成し、検索順位を向上させました。

ローカルビジネスのVSO: 

地域の美容室が、「近くの美容室」という音声検索に最適化したウェブサイトを作成し、新規顧客の獲得に成功しました。

◾️ 没入型コンテンツマーケティング

VRやARを活用した没入型コンテンツが主流になります。イケアのARアプリは、家具を実際の部屋に配置してみることができ、購買決定を促進しています。

イケアのARアプリ:

家具を実際の部屋に配置してみることができるARアプリを提供し、購買決定を促進しています。

東京マラソンバーチャルEXPO:

凸版印刷が企画した「東京マラソンバーチャルEXPO 2021」では、参加者がアバターとして会場内を自由に歩き回り、コースの下見や疑似マラソンを体験できました

◾️ エモーショナル・マーケティング

感情に訴えかけるマーケティングがより重要になります。ナイキの「Just Do It」キャンペーンは、スポーツの精神を通じて強い感情的つながりを作り出しています。

ナイキの「Just Do It」キャンペーン:

スポーツの精神を通じて強い感情的つながりを作り出しています。

P&Gの「Thank You, Mom」キャンペーン:

オリンピック選手の母親たちに焦点を当て、感動的なストーリーを通じてブランドとの感情的な結びつきを強化しました。

◾️ リアルタイム・マーケティング

瞬時の反応が求められる時代です。オレオは2013年のスーパーボウルの停電時に、「暗闇でもダンクできる」というツイートを投稿し、大きな話題を呼びました。2025年には、こうしたリアルタイムマーケティングがさらに洗練されるでしょう。

オレオのスーパーボウル停電ツイート:

2013年のスーパーボウルの停電時に、「暗闇でもダンクできる」というツイートを投稿し、大きな話題を呼びました。

Walmartのゲーム内リアルタイムマーケティング:

人気のモバイルゲーム「House Flip」と提携し、ゲーム内で使用した装飾アイテムを仮想空間内で実際に購入できる機能を導入しました

2025年のマーケティングは、テクノロジーと人間性のバランスが鍵となります。
AIやブロックチェーンなどの先端技術を活用しつつ、同時に消費者との感情的なつながりや信頼関係を築くことが重要です。

◾️ まとめ

この記事では、2025年に押さえておきたい7つのマーケティング戦略を紹介しました。
これらをそのまま真似しようとしても、当然できません。

この7つをヒントにして「自社で何ができるか?」を徹底的に考え抜いて、自社だけの顧客価値を生み出してください。

2025年は大阪・関西万博の開催年です。日本企業にとっては、この機会を活かしたグローバル展開の好機となるでしょう。

しかし、いくら汎用A Iや生成A Iがビジネスに浸透してきても、マーケティングの本質が「人間力にあること」は変わりません。顧客のニーズを理解し、期待を超える価値を提供することが今もこれからも重要なことに変わりはないのです。

テクノロジーはあくまでもツールであり、それを使いこなす人間の創造性と洞察力が、2025年のマーケティングを成功に導く鍵となるのです。

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執筆者

マーケティングアイズ株式会社 代表取締役 理央 周(りおう めぐる)
石油会社、家電メーカー、大型車両メーカーなどに、新規事業立ち上げ・ブランド構築のコンサルティングと、法人営業にマーケティングを注入する社員研修を提供。 2013年より2023年まで、関西学院大学 経営戦略研究科で教授を務める。
著書は「売れない問題 解決の公式」(日本経済新聞出版)など国内外で23冊。米国、台湾、香港など海外でも講演。テレビ、ラジオの出演や新聞・雑誌への寄稿も多数。YouTubeでも最新のマーケティング情報を発信中。 本名 児玉洋典 

デジタル・マーケティングを自社に取り入れたい、社員を育てたい、新しいビジネスを軌道に乗せたい、など、
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