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カテゴリ:「MBA」の記事

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MBA・ビジネススクールで学びたいか迷っている人へ:かんべみのり氏「マンガ日本最大のビジネススクールで教えているMBAの超基本」

「マンガ日本最大のビジネススクールで教えているMBAの超基本」読了。

この本は、マンガでMBAがどんなもので、何を得ることができるのかを説明をしている「貴重な」本である。
ボク自身MBAを取得しているのだが、最近MBAそのものが「誤解されているな」と思うことが多々ある。

  • 理屈っぽい
  • 現場の仕事でつかえない
  • やたら大きく風呂敷を広げる

こんな風潮がボクがビジネススクールに留学した1990年代にはあった。たとえば、ロジカルシンキングは、ただ単に理屈っぽく物事をまとめる、というふうに思われている傾向もあるし、単なる理論やセオリーは不要だということをさも正しげに主張する人もいる。

しかし、ボク自身、ビジネススクールで学んだ事はもちろん、各種の経営学上でのセオリーやフレームワークも多く取得できたことのみならず、何より大事で今も有用だと思っているのは「異文化人との交渉力」であった。

この本では、論理的思考、ロジカルシンキングに関しては、XXツリーとか〇〇ストラクチャーなどを操ることや分析ツールをしっているかどうかということではなく、自分が伝えたいことを、

「誰にでもわかる平易な日本語」

で表現できることが大事であると主張する(まさにその通りうである)。さらにその結果として、相手から共感を得ることができるになる事が重要だと述べている。

著者の、かんべみのりさんは、ビジネスのフレームワーク等に関してはどうやら素人だったとのことであるが、ビジネススクールでいろいろなことを学ぶことによって、ビジネスを真剣にやる方々との共通理解が得られたとことの重要性がここに書かれている。

ビジネスは、簡単なものではない。
ボク自身、30年以上ビジネスをしてきて痛感していることである。

著者が、キャリアのやり直しということに関して目覚めたことも見逃せない。
ボクが、自分のキャリアの次のステップを目指そうと思って、インディアナ大学のビジネススクールに留学したことを思い出させてくれた。

いくつになっても、勉強であり、向上心を持って進んでいくべきである。

その意味でも、この本はすべてのビジネスパーソンにお勧めの1冊だった。

マーケティング コンサルタント  理央 周

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関西学院大学 ビジネススクール入試説明会:ビジネススクールの特徴と選び方

私も教鞭をとっている関西学院大学 専門職大学院 経営戦略研究科には、3種類のビジネススクールがある。

関西学院大学 上ガ原キャンパス大きく分けると、
経営戦略専攻のビジネススクールと、会計専門職専攻のアカウンティングスクールになる。

前者にも2種類あり、
企業経営戦略コース
国際経営コース
で、ともに2年で修了。前者は夜間・週末を中心に講義があり、後者は昼間を中心に英語で講義がなされる。私は後者の国際経営コースで、Marketing Communication、Brand Management、Customer Relations Managementなどのクラスを受け持っている。


教鞭をとり始めて2年になる中で、私が感じている関西学院大学 ビジネススクール 国際経営コースは、まず多様性があること。

英語で講義がすすむこともあり、留学生も多い。
彼らの出身国も東・東南アジア、中近東など多岐にわたる。
したがって、異なる文化やキャリアを持つ学生たちのディスカッションによって、
いい化学反応がおこり、集合知が生まれる。

私の講義では、ケーススタディーをもとにして、チームプレゼンテーションの課題を出す。
各チーム5、6人で構成され、年齢性別出身国がばらばらのメンバーが、自分たちの強みをそれぞれ出し、プレゼンに臨む。そうすると、同じテーマを与えても、過程も結果もまったく違うものができてくる。それを全員で討議するので、自分たちが気づかなかったことを発見することができるのだ。

多様性があるのは、教授陣も同じである。
研究テーマはもとより、出身校も多様であるため、学生にとっては学ぶところが多いと聞く。また実務家教員も様々な分野で現役として活躍しているため、学生にとっては活きのいいライブ感のある情報を得ることができる。アカデミックでもあり、現実的でもあるのだ。

私もMBA取得時に感じたのだが、ビジネススクールは数多くあり、特徴も様々である。
私が在籍したインディアナ大学のケリースクールというビジネススクールは、当時「ノン・ナンセンスなMBAを輩出する」つまり、現実社会に出て通用するビジネス・パーソンを育てる、という理念を掲げていた。これが今の私を形作っていると思っている。

関学のビジネススクールでは、卒業時の就職もいいため、
企業サイドでの評価も高いと思われる。

5月には入試説明会も開催される。
詳細はこちら:⇒ ビジネススクール講演会・説明会のご案内【5/16】


マーケティング コンサルタント
理央 周


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ビジネススクールでの学生から教授への評価:大学院での学び方

毎年この時期になると、大学から届くStudent Evaluation。
学生が、各先生の講義への評価をする。

ボクの場合は、1年で4コマ教鞭をとったので、4枚これが来る、
ということになり、毎年ドキドキ、ワクワクしながら封を開ける。

ボクが米国インディアナ大学のビジネス・スクールにいた頃も同じだったのだが、
学生が先生を評価する、というのは当時のボクには驚きだった。
ボクは、四大まで日本の学校をでているので、そのような経験はなかったし、
それゆえに「先生が言っていることが絶対正しい」という感覚でいたからである。

ところが、米国では先生が言っていることがわからなければ、当然わかるまで聞くし、
反論に近いことを発言するときもある。
いわば「敬意を持ちながら対等」なのだ。

ボクも、同じ気持ちで学生たちに臨んでいる中での、この評価。
中身は、各講義に関して14項目,各5段階評価。
学生たちの平均値が表されている。
素晴らしいと感じるのは、その各スコアの横に学科の平均値も書かれているので、
自分の講義の「相対的な評価」もわかる。
これがよければよいほど、モチベーションにつながるし、
平均よりも低ければ、「どの点を改善すればいいのか」もわかる。

また、量的・数値的な評価に加えて、学生たちの「意見」も文章で書かれている。
いわゆる「質的」な反応である。

関学のBSの学生たちは頑張りやさんたちが多く、前向きな意見が大半。

  • こんなにInteractiveな講義は初めて
  • 児玉先生の企業時代の経験が身になる

とうれしい意見が多いのだが、中でも、

とても興味深いので先攻をマーケティングに変えました

とあるのがうれしい。

ボクの経営理念は
マーケティングの重要さと楽しさを、ビジネスに関わるすべての人に伝える
こと。

学生たちも、それを理解してくれて、リアルな世界にでた時に活かしてくれたら、
ボクにとって、これほどうれしいことはない。

このような素晴らしい機会をくださった、関西学院大学の皆さん、
熱心な学生の皆さんに、感謝したいと思います。


マーケティング コンサルタント
理央 周


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MBA取得の判断基準:海外と国内ビジネススクールの特徴と違い

ボクはMBA(=経営学修士)を米国で取得したため、日米のMBAの違いについての質問をよくいただく。

同じMBAでも日本と海外では違うのか?  

MBAを取得するには、やはり海外に留学して取ったほうがいいんでしょうか?
海外と日本国内でとるのでは、何が、どう違うのですか?
取得したMBAにも違いが出てくるのですか?

といった具合だが、授業の内容であるカリキュラムが日本、海外にかかわらず「大学によって」かなり違うことが大前提にある。

それを踏まえて、最も違うのはクラスメイト、いわゆる学生の多様性だと言える。
国内の多くは日本語で授業が進むため、日本人の構成比が多い。
ボクが取得した米国ではもちろんその逆だったし、今教鞭をとっている関西学院大学では、英語で講義が進むこともあり外国人比率は半々かそれ以上である。
日本にもこのような学校は少ないがある。


ビジネススクールでMBA取得上記に伴い、海外の大学院の方が教授陣の多様性も幅広いと言えそうである。

日本と海外でのMBA取得:それぞれのメリットとデメリット  

海外で取得する場合のメリットとリスクもそれぞれある。

海外での取得のメリットは「海外の異文化を吸収できる」ことである。
ボクにとっては、多様性の中でいかに自己主張し、自分の意見を伝えるか工夫せざるを得なかったので、非常に重要な要素だった。今自分が持っている交渉力やプレゼン能力などは、ビジネススクール在学中にに得ることができた。

一方でリスクは、渡航費や滞在費などの費用面が余分にかかること、異国語で詳細まで把握できるかどうか、異文化の中で慣れることができるか、という点があげられる。

国内で取得する場合のメリットは、取得後日本で働きたい場合の人脈形成につなげられる。
リスクは、日本人が多い中で、大学までの延長線上での取得で新しいものが得られるかどうかという点があげられそうである。
  
ちなみにボクの場合、当時のMBA取得の目的が「外資系企業の日本支社長になること」だったため、米国人の考え方を体得したかったこと、そしてマーケティングの本場で徹底的にマーケティングを学びたかったので米国に留学した。

MBA取得前に考えるべき最も重要なこと  

こういった質問は、MBA取得を考える際に出てくる重要な疑問だと思う。
その中で、一番大事な判断材料は「キャリアの目標を明確にすること」に尽きる。

まずは何のためにMBAを取得するのかを軸に決めるべきである。

ビジネススクールは大学と違い、自主性を重んじる。
クラスでの発言なども重要だしし、教授や大学の方針もさまざまである。


講義 ビジネススクールそのためにボクも留学前に米国の大学院を数校訪問したが、現地の大学に実際に行って講義に参加するとその点を確認することができる。

MBA取得には、お金を時間を投資することが必須である。
キャリア・ゴールを達成するために必要であれば、MBAで学んだことは裏切らない。
そのためにも真剣に自分に適した学校を探すことが肝要である。

■MBA取得についての3つのポイント ■
  1. キャリアゴールを明確にすること 
  2. 自分の行くべき大学を選ぶこと 
  3. それぞれのメリットとデメリットを知ること


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