今日、名古屋の千種駅前の歩道橋にあったこの文言、
「河合塾 千種ビクトリーブリッジ」とある。
よく歩道橋にある、「ネーミングライツ」というやつ。
シアトル・マリナーズの「セーフコ・フィールド」は保険会社だし、
サッカーJリーグの東京スタジアムが「AJINOMOTO STUDIUM」になったのも、
企業がその場所や建物などに「ネーミング」し、その命名権をお金を出して買う、というもの。
なので、大半が「企業名」プラス「その建物」になっている。
でも、この歩道橋は「河合塾」という企業名に加えて、
歩道橋をイメージしているのか、絶対合格するという意味も込めて、
ビクトリ-・ロードと名付けているのだと思われる。
考えてみると、河合塾という名前そのものは、比較的認知度は高い。
しかもこの千種校は、歴史の古い予備校。
今さら、河合塾と謳っても、みんなしているのだ。
しかし、「この歩道橋は勝利(=合格)への道なのだ」
というと話は大きく違ってくる。
河合塾にとってのお客様、受験生や予備校生が本当に欲しいのは、
河合塾ではなく「合格」つまり、
受験での勝利なのだ。
そこをしっかりと出している、秀逸なネーミングライツと言える。
サザンの「葡萄」に入っている名曲、アロエのように、
「とんがらなくってもいい」のである。
ちょっと工夫すれば、全然違うものができる。
そして、目立つ。
ではどうすればいいのか、というとお客様が本当に欲しいものは何かを、
徹底的に考えることに1日を費やせばいい。
顧客中心主義でいれば、こういう発想は出てくるはずである。
マーケティング コンサルタント
理央 周
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今日はマーケティング寺子屋、第1期生の優等生、
NHKでもおなじみの料理研究家廣瀬ちえさんの新規ビジネスの打ち合わせで、
お気に入りの四川料理の「黄河」さんへ。
前菜は生姜に、生のキクラゲ。生、というところが格別に食感もよくって、料理研究家のちえさんも驚いていた。
中華料理なのに、このホタルイカとかはまさにイノベーション。沖漬でもなく、しっかりと中華味であるところが期待をはずさない。白ワインにぴったりだった。
今が旬のアサリがあったので、ちえさんは外さず注文。さすがはプロなのだ。もちろん味はかなりイケる。にんにくの風味がきつすぎず、ほどよいし、浅葱がアクセントになってて心地いい。
極めつけはこの穴子!オイスターソースに、何かの隠し味がついている。このサツマイモが意外にマッチしている。今日のメニューの中でも出色の出来。
まさしく、なんどでも来たくなる店。もちろん店の雰囲気も、店員さんの対応もいいんだけど、なにより「美味しい」。
飲食店の方と話ををすると、
- 大事なのは従業員です
- 店の雰囲気に気を使っています。
- イメージをよくしています
とおっしゃる。それはその通り、ボクもこういったことが残念な店にはいかないと思う。
でもなによりも、飲食店に望むこと。それは一つだけで、
「美味しい」こと。
ここだけは忘れないでほしい。今日行った黄河さんはまさしく、なんどでも行きたくなる美味しさだった。
ごちそうさまでした。
マーケティング コンサルタント
理央 周
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アドバイザーとして、二事業者さんを訪問。一社目は、建築会社さん。
ショールームもこんな感じの木の造りで素晴らしい。顧客獲得の仕組みのコンサルティングをさせていただきました。
次は、びわ湖の鮎とビワマスの養殖の会社へ。
会社の屋上から見える11の池は壮観そのもの。ここでは地下水をくみ上げて、水を巡回させることで水をきれいにたもっているとのこと。この写真を見るとうっすらと鮎が泳いでいるのがわかる。
同じ方が経営している、地元の名店「鮎茶屋 かわせ」さんで財務諸表など見させていただき、アドバイスをさせていただいた。
そのあとは、鮎を中心にしたお食事。びわ湖の鮎は皮も薄く骨もやわらかいとのこと。
テーブルにはコンロがあり、火は上からあてて焼く。このように焼くことでふっくらと焼けるらしく、火から鮎までの距離も絶妙とのこと。生の鮎だけでなく、こちらの名物「子持ち鮎の一夜干し」も焼いていただいた。シシャモのように、おなかに卵がぎっしり、デモ味は美味しい鮎そのもの。ボクも初めて食べたけど、お酒のおつまみにも、ごはんのおかずにもいける味で最高だった。
こちらでは、既存顧客のリピートの仕組みと、メニュー、そしてお土産販売の新しい仕組みと製品開発について話をさせていただいた。お店の造りも古民家風、独自のメニューもあり、なにより美味しい。3月からの鮎解禁の季節から秋までがとても素晴らしい季節なのだ。
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今日は名古屋広告業協会さんでの講演。
「顧客中心主義で売れる仕組みを創る」をテーマにお話しをさせていただいた。
- マーケティングとは
- 売り手目線から買い手目線への転換
- 成果を出した事例
のコンテンツを、広告代理店の経営者、役員クラスの方々にお話しをした。
基本的にマーケティングの考え方はBtoCの事業をベースにしている。
なので、体系的にBtoBをまとめた本や考え方がほとんどないため、
法人向け営業に関する考え方や手法も皆無に等しい。
で、自然と属人的な営業手法になってしまう。
ひいては、特別な価格と人間関係にたよりすぐに他社に真似されてしまう。
いわゆる営業力のコモディティ化である。
H社の方が興味深いことを言っていた。
「できる営業マンほど、断られる理由」を聞いてくる。
これはその通りで、断られることは当たり前。
しかしその理由こそが重要なのだ。
「値段が合わない」のであれば、価格を調整し、
「時期が悪い」のであれば、いいタイミングで行けばいい。
至ってシンプルで次の一手がうてるのだ。
講座を提供する私の方が勉強になった。
いくつになってもインプットが重要なのである。
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理央 周
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自社だけのユニークな強みを提供することは、何も大企業だけに必要なわけではない。
弊社のクライアントさんで、愛知県で頑張る中堅規模の株式会社引越一番という企業がある。
中堅企業である引越一番さんが、大企業である競合他社の思い切った値下げ価格や、
広範囲にわたるサービス網に正面切って挑んでいくことは容易ではない。
どうしても値引き合戦になりがちで、収益を悪化させてしまうことにつながる。
いわゆる「営業利益」が下がるのだ。
さらに、価格を下げるとブランド・マネジメント上重要な「見た目の価値」が下がってしまう。
いいことはないのだ。
引越一番さんの独自なお客様への価値は「懇切丁寧な引越」を提供するにある。
もちろん大企業の引越しサービスも丁寧だと思うが、
さらにその上を行く配慮をされている点が素晴らしい。
新築のお宅にはいる時には、それまではいていた靴下を履き替える。
それだけにとどまらず、絶対に間違えないように,それまでの靴下と違う色の靴下に変えることで、
ヌケモレを防止する努力をされている。
また、不満足度アンケートをとられていて、お客様が不満足に感じられたことを、
すぐに翌日の朝礼で全員に通達し改善もされている。
それほど、お客様に対しての細部にわたってまで気遣いを欠かさないのだ。
このおもてなしの心で、「また引越一番さんにお願いしたいです」と、
お客様からわざわざ電話がかかってくるほどである。
引越一番の事業は、「運輸業」ではなく「お客様が幸せを感じる本物の引越し」
を提供する事業と言えるが、この細部にわたる気遣いと、
丁寧な作業による「新居に引っ越した時の幸せ感」が、
他社と比較した場合の、ユニークな顧客価値になる。
こうなると、「価格の安さ」という土俵での競争ではなく、
「どれだけいい引越か」でお客様に比べられ、値引き合戦に巻き込まれることなく、
まったく別な土俵で戦うことができるのだ。
差別化よりも独自化を狙っていくという、好例なのだ。
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