Marketing i's [マーケティングアイズ]

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カテゴリ:「顧客体験向上」の記事

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ウーバーUBERを海外アメリカ ロサンゼルスで使う:これからのタクシー業界 シェアリングエコノミーとプラットフォーム

先日のロサンゼルス出張で、タクシーのサービスである「UBER」を使ってみた。

UBER(ウーバー)とは、スマホアプリを使ったタクシー配車サービスのこと。
使い方は簡単で、まずはアプリをダウンロードする。

iPhone版はこちら:⇒ iTunes アプリ

Android版はこちら:⇒ Android アプリ

次に、会員登録をする。
これもシンプルで、基本的にはクレジットカード情報などを入れるだけ。
簡単にできる。

【海外=ロサンゼルスで使ってみた】

使う時は、まずアプリを立ち上げる。
そうするとGPSで自分が今いる現在地を拾ってくれるようで、
こんな画面になる。


画面にある、小さい車のアイコンが「今自分のそばにいる車の数」
あと何分で来るのか、とかまでが、大体だがわかるようになっている。

基本的には、2名までが通常の車種。
それ以外にも、人数や用途によってリムジンやSUVなどが選べる。
乗車できる人数は、6名まで。


現在地と目的地を入力し、注文確定をすると、

  • いくらで、何分くらいで行けるのか
  • どんな顔のどんな名前の運転手がくるのか
  • どの車で来るのか

というのが明示されるので、あとはその場所で待つだけ。
来てくれる車が今どの辺を走っているのかまでもわかるので、イライラ感もない。

実際に乗ってからは普通のタクシーと同じ。
でも、誰が来るのかわかっているし、UBERに登録しているという安心感があるので、
多少遅い時間なんかに乗っても安全な感じがするのも特徴。

ボクは今回の出張で計10回近く利用したけど、
感覚的には通常のタクシーよりかなり安い。
チップは別途だが、それを入れたとしてもお得感がある。

【シェアリング・エコノミーとしてのウーバー】

ウーバーは、相乗りサービスを選ぶこともできる。
自分が、ホテルからダウンタウンに行くとして、
途中で誰かが乗ってもいいですよ、という相乗りの選択肢もあるのだ。

自動車のカーシェアや、リゾートマンションのタイムシェアリングなんかをするときの「アレ」である。

これを総じてシェアリング・エコノミーというが、
さらにUBERの場合は、ITを駆使して「プラットフォーム化」している。
スマホアプリを便利に使えることも特徴だ。

【UBERは日本では流行るのか?】

現在、UBERは東京の一部の地域でハイヤー配車サービスとしてしようすることができる。

では、日本でもこのように普及していくのだろうか?
一般的に考えると、タクシー協会や行政の認可の壁なんかがあるため困難だと感じられる。
しかし、実際に私が米国で使ってみた感覚からすると、
現在のタクシーサービスよりもはるかに使いやすいことも事実である。

マーケティング的には、タクシーをマーケティングするのは難しい。
なぜなら、従来の客の拾いかたでは、タクシー側も客側もお互いを選べないからである。

それと、台風や大雪の日などは、自宅からどこのタクシー会社に電話しても、
「時間指定はできません」
「本日は混んでいまして」
またはなかなか電話さえつながらない。

UBERが普及すれば上記のようなユーザーサイドの課題は解決されそうである。

事業者や業界団体などから反対されるが、利便性などでは消費者・生活者から支持される。
このシチュエーションは、何かに似ているのではないだろうか?

アマゾンが日本に入ってきたときと似ているのだ。

もっと言えば、「黒船」である。

市場で勝てるかどうかを決めるのは、事業主でも業界団体でも行政でもない。

ユーザーなのである。

その意味で、2年後にはウーバーがタクシー業界でのスタンダードになっているであろう。

 

*参考図書:

 

マーケティング コンサルタント  理央 周

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コンパルのアイスコーヒーは独自の価値:リピートされる飲食店の秘密

コンパルのアイスコーヒーの入れ方は「ユニーク」である。

アイズコーヒーを頼むと、まずはホットコーヒーと「グラスに氷を入れたもの」が運ばれてくる。↓


店員さんを呼ぶ押しボタンにご丁寧に淹れ方が書かれているのが親切である。

このコンパルは、名古屋では有名なサンドイッチの名店で、ランチタイムにはいつも満席。複数店舗を抱えている。そのコンパルでは、アイスコーヒーの味もしっかりさせようと、ホットコーヒーと同じ淹れ方で入れている、ということである。

飲食店が愛されリピートされるのは、一にも二にも美味しいから。コンパルでは、その原点中の原点をしっかりと守っている。

マーケティング コンサルタント  理央 周

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二子玉川ライズRiseの蔦屋家電:「コト消費」のお手本にみる価格競争からの脱却

TSUTAYAが展開する新しい業態の店「蔦屋家電」に行ってみた。

まず入口からしてこんな感じ。
まるで一流のデザイナーズ ショップのようで、家電の店とは思えない。

よくある家電量販店と最も違うのは、
価格がほとんど書かれていないことである。

「通常は29、800円が今だけ19,800円」

「他店より高かったら言って下さい」

というような価格中心のあおり文句は一切ない。
それどころか、価格表示さえほとんどされていないのだ。

では、何をどうディスプレイしているのか、というと、
たとえばドライヤーはこんな感じ。
カラフルな製品をきれいに並べている。

製品を売る、というよりも、「ライフスタイル」や「生活の向上」を提案している、
その中に家電があるんですよ、というプレゼンテーションになっている。

なので、ここにきている人たちは、買いに来ているというよりも、
遊びに来て楽しんでいる、という感じなのだ。

小売店ではなくエンタメパークに来ている感覚なのであろう。

そうすると、価格や値引きという土俵ではないところで、蔦屋家電は戦うことができるのだ。

【中小企業が見習う点】

では、中小企業や他業種は何をどう見習えばいいのか?
BtoBなのに、顧客にライフスタイルは提案できない。

蔦屋家電から学ぶことは「顧客価値がどこかを見極めること」である。

暮らしをよくすることが、顧客が欲しいことであり、
安い家電を買うことが顧客価値ではない。
1円でも安い家電品は、量販店へどうぞ。
快適な暮らしをしたい人は、蔦屋家電へ。と言っている。

顧客が本当に欲しいことを見極めて、それを提供する。
簡単に聞こえるが難しい。
が、ゆえに、それができたら市場で勝てるのだ。

マーケティング コンサルタント  理央 周

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法人に照準を合わせる家電量販店:中小企業は値引き以外で対応せよ

今日の日経新聞朝刊の企業面に、
「家電量販店、法人に照準」という記事があった。

【なぜ、家電量販店が法人に焦点を置くのか?】

コジマが80店舗に専任担当を、
ヤマダ電機が外資にも対応するというもの。

この背景には、地方の売り上げ不振があるとのこと。
Eコマースの台頭なども、もちろんあると思われる。

しかし、対法人も利益率が低く「売上総利益」は、対消費者向けよりも低い。
ここでも値引き合戦が繰り広げられているのであろう。
対法人は一度に「量」が出るので、総合的なコストを抑えることができる、
ということらしい。

スケールメリット(規模の経済 英語ではEconomies of Scale)を追うことができる、
大企業ならではのやり方になる。

【中小企業の小売店は何をすれば良いのか?】

これを受けて、中小企業は何をすべきなのか?
同じように、
「法人に対してサービスを強化し、大規模量販店と価格競争をしよう!」
と考えるべきではない。

大量購入・仕入れによる、値引き合戦で勝てるわけがないし、
アマゾンなどの無店舗・ネット販売にも勝てない。

何より、営業利益も下がるし、ブランドマネジメント上重要な「見た目の価値」が下がり、
ひいては、自社ブランドのイメージ低下につながる。

いいことはないのだ。

ではどうすればいいのか?

価格以外のところで勝負すべきである。

一つは「顧客体験の向上」
顧客が買うというプロセスの中で、様々なことを「体験」する。
家電で言えば、商品を探し、スペックを比較し、いくらなのかを確かめ、
レジに持っていき、車に積む。
購入後は、自宅に据え付け、使い、故障をしたら直す、、、
といった具合に、様々なフェイズがある。

このどれかのフェイズのどこかに、自社だけの独自かポイントを入れればいい。

たとえば、一軒家に住んでいる私は門の街灯などが壊れると、
特殊な電灯を使っているために、自分では変えづらい。
そういうときに「うちなら迅速にやりますよ!」
と、昔のナショナルのお店のようなことをすればいいのだ。
そうすると、「少しくらい高くてもお宅にお願いするわ」となる。

地方には、まだまだこういう顧客層がいるはずである。

値引き合戦は、どの業界にも発生する。
そのときには自分が有利な土俵を作り、戦いの場所を変えるべきである。

マーケティング コンサルタント 理央 周

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熱海の干物屋 の試し買い促進 山六干物店

先日、休暇を利用し熱海に行った時のこと。
思ったよりも、熱海駅前商店街がにぎわっていたこと、そして逆に熱海銀座がシャッター商店街だったことに驚いた。

そんな中で、帰りにお土産を買おうと思い、タクシーの運転手さんに聞いてたちよったのがこちら、干物屋の山六干物店

ずらっと並ぶ干物が、商店街よりも若干安くてその分美味しそう。一通り見まわっていると店員さんが「外のところで試食ができますよ。炙ってみてくださいね」とのこと。行ってみると、こんなコンロが置いてあり炭火があかあかとたかれている。

ここで、小さく切ってある何種類かの干物を、実際に炙り、試食することができるのだ。

丁寧に、お茶やお手拭なんかも出してくれる。

さらに、こんなハウツーまでが丁寧に書かれてある。


食品やに関しては「お試し」をやるかやらないかでは売れ行きが全然違う。よくデパ地下などでもワゴンで試食販売や即売会をやっているがあれのことだ。

食品に限らず、化粧品なんかもやはりトライアルが必要な商品である。しかし、実際に干物を炙ることができるお店は初めて見た。これはほかの中小企業の業態でも十分生かすことができる。たとえば、化粧品であればメーキャップアーティストを臨時で呼んできていつもと違うデモンストレーションをするなどである。

これも一種の顧客体験の向上なのだ。

さすがは日本有数の歓楽街熱海、この点でも勉強になることが多かった。

マーケティングコンサルタント 理央 周 

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