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カテゴリ:「顧客視点」の記事

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スターバックス リザーブ®のJamaica Blue Mountain Coffee:スタバで一番高いコーヒー

先日初めて飲んだ、スターバックス リザーブ®の「1000円のコーヒー」
厳密には、トールサイズの税込みで1140円。
同じサイズのドリップコーヒーが345円なので、約3倍の値段になる。

スターバックスリザーブ マグカップスターバックス リザーブ®シリーズ Starbucks Reserve  

このシリーズはボクが飲んだもの意外にも複数の種類がある。
スタバのサイトによると、以下のような感じで説明がされている。

それぞれの個性的な味わいをじっくりと楽しんでほしいから、ご注文ごとに挽いて、選りすぐりの器具で一杯ずつ抽出します

まず、スタバでこのシリーズのことを聞いてみると、通常とは違うメニューを出してくれてその中から選ぶ。支払いが終わると、通常ドリップコーヒーはカウンターで、ラテなどのものは「赤いランプの下」でコーヒーを受け取る。しかしこのスターバックス リザーブ®シリーズは、席まで持ってきてくれるのだ。

しかも、カップは通常の白いマグカップではなくスターバックス リザーブ® ようのブラウンのもの。


スターバックス リザーブ®シリーズ マグカップボクが頼んだコーヒーは「Wallenford Coffee Company」の「Jamaica Blue Mountain Coffee」 で、こんな説明用のリーフレットなんかも渡してくれる。

スターバックスリザーブ リーフレットホームページを見てもすごくしっかりしているし、Instagramもやっているみたいで、ボクがアップしたら、すぐにコメントを残していった。

ちょっと調べてみると、豆売りになるが1杯換算で1998円のものは売っていたようで、
スタバ史上最も高いコーヒー 1杯1998円」 というタイトルで朝日新聞デジタルが取り上げている。


スタバがスターバックス リザーブ®シリーズをメニューに入れる理由と戦略    

これくらいの価格帯の商品をなぜスタバはメニューに入れるのか?
たぶん、高価格帯にシフトしたい、というワケではなく、直接競合のタリーズやシアトルズベスト、代替品のマックカフェなどに対して、
コーヒーそのものにこだわりを持っているのです
という理念を伝えたいのではないかと思う。

スターバックスは、コーヒーだけではなく雰囲気もお客様に提供している。
情緒的な価値としては「リラックスできる空間」ということになるのだ。
其の価値をさらに強めるコトができる商品ラインアップになると思われる。

スターバックスリザーブから学べること、さらにいうと中小企業や個人事業主が応用できるポイントは、自社独自の価値をしっかりと考えること。それを様々な角度で考えていくとリザーブシリーズのようなアイディアにつながるはずである。

■スターバックスリザーブ® からの気づきと学び■
  1.  こだわりのプレミアムシリーズがあるというこだわりを伝えることが差別化につながる
  2.  特別なコーヒーを楽しんでもらいたい と示すことで競合よりも独自なイメージを創り出せる
  3.  カフェ・飲食店で売るものはコーヒーだけでなく、感情に訴える雰囲気やホスピタリティ


マーケティング コンサルタント
理央 周


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レクサス星が丘店訪問で発見した売れる理由:顧客中心主義とお客様に出会える仕組み化

昨日は、著者の大先輩でもある志賀内泰弘氏の著書「No. 1トヨタのおもてなし レクサス星が丘の奇跡」で紹介されているレクサス星が丘を、マーケティング寺子屋分校として顧問をしている女性経営者会Giversのメンバーの方々とともに訪問させていただいた。

レクサス星が丘の奇跡本の内容に加えて実地で学んだこと  

まずは、店内を見せていただき、続いて勉強会としてレクサス星が丘さんがされているおもてなしのこと、マーケティングのことなどをお教えいただいた。

ボクはレクサス星が丘がなぜ全国のレクサス販売店の中でトップクラスの売り上げなのか、
そしてなぜこれほど素晴らしいサービスやおもてなしを、「普段どおり何事もないかのようにお客様に提供できるのか」を学ばせていただきたかった。

まず経営陣がやることは、理念、ひとの心のありよう、姿勢を熱心に愚直に伝えることであるとのことだった。それを、「方法論よりも、心」を整える ことが重要だともおっしゃっていた。

まず、会社としての理念は、
- 地域への貢献
- 顧客の価値を中心に考える
- 社員とその家族の豊かさを考える
とのこと。まさに近江商人が言うところの「三方良し」の考え方。

これをしっかりと伝え、現場である店舗ではマネージャー以下、実践をしていくことになる。
理念を理解している現場の方々には、かなりの権限移譲がされていて、現場の意志決定の権限の幅はかなり広い。

これも、著者の大先輩であるところの石塚しのぶ氏がいうところの「コアバリュー経営」で、経営陣は理念を明確にし現場に伝達すること。その上で現場に落とし込み「まかせる」。
ただ単に現場に任せてもうまくはいかない。その点をレクサス星が丘さんはしっかりと実践されていた。

レクサス星が丘店が一番売る理由は「仕組み化」にある  

また、責任者の山口専務がおっしゃっていたのは「仕組み化」を常に考えておられるという点。
レクサス星が丘では「お客様とお会いできる機会を増やす」努力を常にしているとのことだった。
そのために店舗には常に変化をつけることを重要視しているとのことで、
たとえば、サロンのところにはギャラリーを設けひと月半くらいのサイクルで芸術品を展示販売したり、洗車サービスと駐車場を無料で提供することで、隣接する百貨店にお客様が行くときにも立ち寄ってもらえるようにしている。

数えればきりがないほど、上記以外にも素晴らしい施策や行動をされているのだが、すべては「お客様ありき」の姿勢から出てくることだと感じた。

ボクもアマゾン時代に創業者のジェフ・ベゾス氏が「顧客中心主義=Customer Centric」であるべきだと学んだ。つまり、お客様の立場に立ち、顧客の期待を超えることを提供することを頭に入れて行動せよということである。

山口氏は力強く何度も「お客様」という言葉を使われていたのだが、この心から湧き出てくるような信念がレクサス星が丘のファンを創り、ブランドになっているのだということを実地で学ばせていただくことができた。

自動車販売に限らず、消費、経済の環境は厳しいが、まだまだやれることはある。
昨日学んだことを、ボク自身のこれからの大きな糧にすることができると確信した。

*以前書いた「レクサス星が丘の奇跡」書評は⇒ こちら

【今日紹介した本はこちら】




マーケティング コンサルタント
理央 周


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大阪なんばAmza1000のUSP独自の顧客価値:駐車場のマーケティングで価格競争から脱却

中堅企業、中小企業の収益を好転させていく、マーケティング活動において、
まず考えなければならないのが、「何を」売るのか、ということ。

駐車場のマーケティング                    

その中身は、強みと違いになる。
特に、「自社だけが顧客に提供できる価値」をいかにわかりやすく伝えられるかで、勝負が決まると言ってもいい。

時間貸し駐車場のビジネスはともすると価格競争、いわゆる値引き合戦になることが多い。
繁華街近くには、コインパーキングが乱立し、
「うちが一番安いですよ!」
という競争になる。

かといって、情緒的な価値をひねり出し、「うちに駐車すれば幸せになれます」というわけにもいかない、一見難しいマーケティングに見える。

Amza1000パーキングのUSPの伝え方  

大阪なんばの中心にあるAmza1000パーキング。
立体式の駐車場で、月極もあるが時間貸しもある。
なんばのど真ん中にある、ということもあり競争は激しく、様々なことで差別化をしている。

中でも素晴らしいのがこののぼり。
レクサス 全シリーズ 駐車可能
とある。
売れる広告 大阪なんば AMZA1000 パーキングボクもレクサスに乗っているのだが、立体式の駐車場に幅や長さオーバーで入れないことが多々あった。そのことをこちらの社長に話したところ、すぐに創ったのがこののぼり。

周りには、多くの駐車場があり、週末などには満車になってしまう。
せっかく並んでやっと入れる、と思った瞬間に、
「ごめんなさい、うちの駐車場、この車は入れないんですよ」
と聞いた時の喪失感については、顧客から見たらかなりのものなのだ。

駐車場のオーナーは知っているつもりでも、車のオーナーは困っているはず。

そこを話し合っていてすぐに創ったこののぼり。
レクサスオーナーのみならず、メルセデスやBMWなどの少し大きいセダンに乗っている人もこれを見て、「あ、俺の車も大丈夫だな」と感じるはず。

そして最も重要なのは、次になんばに来た時にも、
「Amzaに停めよう」と感じるはずなのだ。いわゆるリピーターになってくれる。

「なぜか売れるの公式」にも書いた「知る、買う、また買う」のサイクルが生まれるのだ。

この瞬間に、価格とは違うところで勝負できることになる。
値引き合戦から脱却することができるのだ。

「なんだ、そんな簡単なこと」
と考える経営者も多いのが事実である。
しかし、なるほど、やってみよう!と素直に愚直にすぐにやれる経営者が成果を出すことをボクは実感している。

やり始めたこののぼりの効果、多々良社長から聞くコトがとても楽しみなのだ。



マーケティング コンサルタント
理央 周

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No. 1トヨタのおもてなし レクサス星が丘の奇跡:自動車販売・カーディーラー業界での独自化差別化

No. 1トヨタのおもてなし レクサス星が丘の奇跡 読了。

レクサス星が丘店の奇跡
レクサス星が丘が全国で1位になる理由  

自宅から近いこともあり、ボク自身もよくこのレクサス星が丘店の前を通る。
そうすると、ホテルのベルボーイのような姿の方がいつもいる。
この本によるとこの方は「早川さん」
レクサスが店舗の前を通ると、自店舗で買ったかどうかにかかわらず、かならずお辞儀をするという。

レクサスに限らず、カーディーラーは小売業である。
極端に言うと、「レクサスはどこで買っても同じ」になる。
したがって、名古屋でいえば星が丘店、昭和店などなど多くの販売店があるが「レクサスそのもの」は同じレクサスになる。

また顧客側からすると、必ずしもレクサスだけが自分が欲しい車だとは限らない。
メルセデスやBMW、ジャガー等の外国車も選ぶうえでの選択肢になる。

非常に厳しい競争の中での顧客の争奪戦、ということになる。

この星が丘店はその厳しい競争の中で全国のレクサス店でも1,2位の成績を出していて、全国から見学に来るという。そのポイントは「従業員のホスピタリティ」にある。


レクサス星が丘が売っているのものはなにか?  

しかし、ひとことにおもてなし、ホスピタリティと言ってもそう簡単ではない。
現に著者は従業員に取材した時に「特別なことをしているつもりはなく普通のことをしているだけ」という意識で皆さんがいたと言っている。

きっとこの次元まで従業員の意識レベルを上げていくことが重要なのだ。

前述したように車そのものはどこで買っても同じもの。
しかし、車のような高額の商品は購買の意思決定をするまでに多くの要素を考える、いわゆる高関与商品。買う側からすると、関与する要素の中で販売員の方々の態度や思い入れが大きく意思決定を左右するはずである。

レクサス星が丘店では、最高品質の「顧客への思い入れ」を従業員が当たり前のようにやっているという他では類を見ない事例と言える。

ボクは販売員のマナーなどは専門分野ではないが、この本を読む限りレクサス星が丘店の従業員は「クルマ」のではなく、「顧客の車に関する幸せ」を売っているという意識でいるはず。

つまり自社の事業の定義を「車の販売」ではなく「顧客の移動手段の時の幸せを提供」としているのである。

売り手目線から買い手目線へ。
簡単なようで難しいことを難なくこなしているこの店の神髄を知ることで、自社の顧客サービスを見直したい経営者や迷っている営業マンにはおススメの一冊である。




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キャッチコピーの鉄則:情緒価値を表現するギター教室 新規顧客集客の事例

毎月準レギュラーとして出ているZIP-FMの朝の番組、モーニングチャージの聴取者からの質問コーナーに、

ギター教室のチラシを作りますが、キャッチコピーは、次のどちらがいいと思いますか?
ターゲットは、一歩踏み出せない初心者さん向けです。


ギター.jpgという質問をいただいた。

チラシや雑誌広告など平面媒体のキャッチコピーの創り方  

2つの案というのは、

A案⇒「3回お試しレッスンから!今すぐ申し込みのお電話を!」
B案⇒「1年でライブを実現したいあなたにピッタリ!」

というもので、ずばり、どちらがいいと思いますか?という質問だった。

ボクの答えは「Bの方がよいと思います」

もちろんこういう質問に正解というものは一つだけでない、という前提でその理由を書くと、
「レッスンを受けたら自分がどうなるのか?」
ということが見た人に容易に想像できるし、さらに顧客にとって本当に欲しい「価値」になる。

Aのほうもなかなかいいのだが、ほかの教室との違いが判らない点が、キャッチコピーとしてインパクトにかける。

情緒価値と機能価値                         

またAのほうは機能的な価値を言っているのに対し、B案は感情に訴えかける「情緒的価値」を表現している。

どちらも重要なのだが、ひとの多くは情緒的価値に心が動くことが多いためその点でもB案はよい。
トライアルを増やしたいのであれば、合体させて「1年でライブを実現したいあなた!まずは3回のお試しレッスンから始めませんか?」
とする手もある。

雑誌や新聞広告やチラシなどのキャッチコピーで大事なことは、
自社だけができることを、ターゲットに刺さる言葉で注意を惹くこと

逆に注意すべき点は、あれも、これも、情報を盛り込みたくなり盛りだくさんになること。
基本は1メディア、1メッセージにすべきである。

思い切ってどこまで省けばいいかというと、
言いたい中身を読んでもらうように工夫をして、キャッチコピーは、お客様に呼びかけるとか、
千種区にお住まいの方へなどと地域を限定するとかになる。

削った分は、本文でしっかりと「なぜ自社に来るとあなたの欲しいものが手に入るか=価値」を説明していけばよい。

禁欲的になることが大事なのだ。

明日野郎はバカやろう。
Now or Never.
読んだらすぐに実践してください。



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