ここのところ頻繁に使われているキーワード「IOT」
Internet of Things の略で、いわば「すべてがインターネットにつながる」ということ。
10年前くらいからある「ユビキタス化」とほぼ同義語なのかと考えていたのだが、
まんざらそうではない、と最近考え直すようになった。
そんな中で読んでみたのがこの、「メーカーズ進化論」
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章立ては、
- モノが売れる
- モノが作れる
- モノゴトで稼ぐ
- IOTとその先の未来
と、いたってシンプル。
しかし、この本の真の意味は「インターネットモノだけではなく、モノ+コト」につながる、と言っている点にある。
この点が面白かったので、掘り下げて書いていこうと思う。
モノが売れる・作れるの章の中で、
モノというのはそもそも「デザインと機能」で成り立っていて、
日本はその「デザインがダサい」ため、世界的な競争の中で埋もれているという。
一方で、IOTが可能にするのは「グローバルニッチ」
つまり、マスでの市場が無くても、付加価値をつけた製品であれば、
多少局地的なニーズのモノだとしても、どこででも販売が可能であるとも、言っている。
「モジュール化」もその一例で、
例えば、テレビは3つのモジュールがあればどこででも作ることができる。
クラウド・ファンディングも同じことで、
ただ単にネットを通して少額投資家を募ることではなく、
販売後の、マーケティング・コミュニケーションまでを考えに入れたうえで投資家を募ることで、
製品開発や企画のためのファンドを集めることが可能になった。
私たち中小企業にとって、IOTの考え方を取り入れ、
デキることが多くあることに気づかされる。
モノやサービスをユーザーが使う際のデータの収集にしても、
消費者の購買行動や、使っている様子から製品やサービスの改善につなげることもできるし、
次に買ってもらうタイミングを計ることもできる。
顧客関係性をマネジメントしてく上でも非常に有効なツールなのだ。
その意味でも、この本はIOTの考え方を広げてくれた名著である。
合わせて読むといいのは、週刊ダイヤモンド10月3日号。
こちらにはよりわかりやすい図解と、事例が掲載されている。
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今すでに必須の考え方のIOT。
スピードもって取り入れることが、市場での優位性を得られることは間違いない。
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アドバイザーとして、二事業者さんを訪問。一社目は、建築会社さん。
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ショールームもこんな感じの木の造りで素晴らしい。顧客獲得の仕組みのコンサルティングをさせていただきました。
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次は、びわ湖の鮎とビワマスの養殖の会社へ。
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会社の屋上から見える11の池は壮観そのもの。ここでは地下水をくみ上げて、水を巡回させることで水をきれいにたもっているとのこと。この写真を見るとうっすらと鮎が泳いでいるのがわかる。
同じ方が経営している、地元の名店「鮎茶屋 かわせ」さんで財務諸表など見させていただき、アドバイスをさせていただいた。
そのあとは、鮎を中心にしたお食事。びわ湖の鮎は皮も薄く骨もやわらかいとのこと。
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テーブルにはコンロがあり、火は上からあてて焼く。このように焼くことでふっくらと焼けるらしく、火から鮎までの距離も絶妙とのこと。生の鮎だけでなく、こちらの名物「子持ち鮎の一夜干し」も焼いていただいた。シシャモのように、おなかに卵がぎっしり、デモ味は美味しい鮎そのもの。ボクも初めて食べたけど、お酒のおつまみにも、ごはんのおかずにもいける味で最高だった。
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こちらでは、既存顧客のリピートの仕組みと、メニュー、そしてお土産販売の新しい仕組みと製品開発について話をさせていただいた。お店の造りも古民家風、独自のメニューもあり、なにより美味しい。3月からの鮎解禁の季節から秋までがとても素晴らしい季節なのだ。
マーケティング コンサルタント
理央 周
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高一になる娘が「机が欲しい」というので、新聞折り込みのチラシを見て初めて来た昭和区滝子町にある家具屋「SUZUYA」さんに来てみた。
チラシには数多くの家具が並んでいたので、来店する前までの印象は、
ニトリのような「だだっ広い」場所にずらっと家具がおいてある店を思い浮かべていた。
ところが来てみるとまるで違う。
外から見ると、一見大規模インテリアショップには見えない。
入ってみると、こんな感じで、品のいい上級な家具がおいてある。
中には一枚板を使うテーブルなども置かれてあったりする。
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面白いのは、店内の売り場が中2階とか階層が入り乱れていて、こんな感じの階段で行き来すること。階段の途中には鉢植えの花が置いてあったりと、店内を歩いているだけで楽しくなる。ホームページによると8フロアあるとのこと。
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中を回って,家具を見ているだけでもとても楽しくなる。
そうなると不思議なもので、値段よりも「この家具を買うと家がどうなるのかな?」という楽しさが先に頭に浮かぶ。
ボクも、仕事の机を買おうかなと思っているところなので、
「この机を仕事部屋に入れたら、本棚の位置をずらしてテレビを置き換えよう」
と、なんとなくワクワクしてくるのだ。
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価格ではなく「商品」で勝負する。
そのためには、顧客価値、つまりインテリアショップで言えば、自分の部屋や家にこの家具が入ったら生活がどう変わるのか?を、顧客が体験すれば、評価される軸も値段ではなくなる。
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この鈴屋さんの店舗はまさにそのようになっていて素晴らしい。
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名古屋 伏見のPAPERVOICE VELLUMさんで開催されている、鈴木紙工所さんのKirieFabbrica「しあわせきり絵展」に行ってみた。(*ホームページは⇒ こちら)
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こんな感じの素晴らしいきり絵を多く観ることができた。
中でも、素晴らしいのはメモリアルきり絵。
結婚式のウエルカムボードや、出産、追悼のときの思い出に、写真なども元にきり絵にしてボードに入れてくれる。
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印刷関係の方々からは、多くの講演依頼や相談をいただく。
クラウドソーシングなどの影響で、価格競争に巻き込まれたり、
そもそも紙の印刷が不要になってしまって、仕事が減っている、
と経営者の方々はおっしゃる。
実はそうではないのに。
鈴木紙工所さんのように「独自価値」を出すことで十分戦えるのだ。
そこにもう一つ「仕組み=ビジネスモデル」があればなお強い。なぜなら収益を上げてなんぼ、だからである。なので、この3つが必要。
- 事業の定義
- 差別化よりも独自化
- 収益向上のビジネスモデル
そんなことに気づき学んだ展覧会でした。
より詳しく新しいメルマガでも分析し、書かせていただきます。
鈴木社長、ありがとうございました!
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3月から開始のメルマガ⇒ 「なぜか売れる」の公式バックヤード」 では、ヒット商品に共通する「仕掛け」はマーケティングにあり!という記事を「辛口」毎週発刊していきます。

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美崎栄一郎のヒットの謎解きを読んでみた。
元花王の技術者だった著者が、様々なヒット商品を解説しながら、独自の切り口で「なぜヒットしたのか?」を解剖していく。マーケターのボクとしては非常に興味深く読むことができた。
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この本のユニークな構成
著者は、ヒット商品を「ヒットの法則」なる手法で解説する。
手法は事業・着想・技術の3つからなっていて、この本では10のヒット商品が紹介されている。
それぞれの商品が、
- どのような着想で生まれ
- どのような技術を使い
- どのような事業モデルで収益化されているのか
という軸で説明されているのだ。
この切り口が面白く、パナソニックの「目元エステ」であれば、
【着想】ポメラの着想と同じ1点集中型
【技術】1つの熱源で2つの温度帯を実現
【事業】格好良く使えるをアピール
といった具合になる。
この本は誰がどう読み使うべきか?
マーケティング活動の目的は、カッコいい広告を創ることでも、広告宣伝で認知度やイメージを上げることではない。
売れるプロダクト(=製品やサービス)を開発し、企業として収益をかげることである。
広告や販促ははあくまで手段にしか過ぎないのだ。
この本は大企業の事例が多く掲載されているので、もちろん面白く読めるのだが、
同じことをしようと思っても簡単ではない。
しかし、この本は優れた着想ができ、自社だけの強み=技術を生かし、その上で事業としての収益モデルを開発するという「フレームワーク」を事例とともに教えてくれている。
企画マンや技術者はもちろん、営業部、生産技術部などで働くビジネス・パーソンにはその意味でおススメなのだ。
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マーケティング コンサルタント
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