Marketing i's [マーケティングアイズ]

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カテゴリ:「教授の一日」の記事

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マーケティングコミュニケーションの講義での留学生たちとの日々が始まった

今日から、教授をしている、関西学院大学 経営戦略研究科(ビジネススクール)の、
国際経営コースでの春学期の講義が始まりました。

前半は、「Marketing Communication」
顧客とのコミュニケーションです。

今日、初日の講義は自己紹介から。
学生たちそれぞれの、専攻、これまでの経験、
そして学位取得後の短期と長期のキャリアプランを知っておくことで、
講義を、個々の学生にカスタマイズした内容にするためです。

次に、コースの全貌を説明。
最初に全体像を理解させ、今から7週間で自分が何をするべきか、
何を得ることができるのか、
どのようにクラスに貢献できるか、を腹に落とさせることが目的です。

私のクラスの進め方のポリシーも説明。
とにかく、アウトプットすなわち、自分の意見を言うことを重視。
意見をいうことで、自分のため、教授のために加えてクラスメートのためになります。
そして、リーダーシップ をとること。
社会に出ると、いやでも組織の中で、また対外的にも「人と関わる」ことになります。
管理することではなく、リードすることを、学生のうちに学んでもらおう、という狙いがあります。

初日には、評価基準も説明します。
私は、レポート提出と、チームプレゼンテーションに加えて、
講義での発言など、いかにクラスに貢献したかも重視します。


県をまたいでの通学になるため、私は今期もリモートでの講義。
学生たちも慣れてきたもので、スムースにコミュニケーションが取れます。
今期も、多士済々で、バックグラウンド、国籍、年齢など多様性にとんだメンバーが集まりました。

そして、今日の講義はまず、
マーケティングコミュニケーションの定義。
私の講義では、マーケテティングの理論での用語について、
クラス内で共通認識を持つために、毎回定義をしていきます。

抽象的であいまいなことを、あいまいなままで進めていくと、
最後まで、あいまいなままで終わることを避けるためです。

次に、消費者心理の動きと、購買での意思決定について。
AIDMA、AISASといった「売るため」のフレームワークを学ぶ前に、
マーケティングで最も重要な、顧客の心理についてはら落ちさせます。

消費者、生活者が、ニーズに気づき、商品を知り、興味を持ち、
評価をし、比べて、買い、使い、口コミをするという、
一連の心の動きを理解しないことには、
良いメッセージも作れないし、最適なメディアを選ぶこともできないのです。

そして、今日の事例はアップルの「ハローマック」キャンペーン。
カジュアルな服装でクリエイティブな装いのマック役の方と、
ネクタイにスーツ、真面目そうでぽっちゃりしたPC役の方の、
掛け合いのCM。

製品やサービスの詳細やスペックはほとんど出てこないけど、
シニカルでユーモラスな比較広告をみて、
学生たちに、このCMの目的、狙い、戦略を想像させディスカッションする。

毎回思いもよらないや、想定していなかった回答が出てくるのが楽しい。

この国際経営コースでは、全て英語で講義をするため、
9割が外国からの留学生、
ということもあり、まさに多様性のど真ん中。
私にも大きな刺激になる。

これから7月まで、自分の息子と同年代の若者たちと切磋琢磨する季節に。
楽しみです。

マーケティングアイズ株式会社 代表取締役
関西学院大学 経営戦略研究科 教授

理央 周(りおう めぐる)

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卒業生からの嬉しい報告:教授という仕事のやりがい

先日、私が教鞭をとる関西学院大学 専門職大学院 経営戦略経営科 国際経営コースの卒業生から、
「博士課程に進むことになりました!」
との報告をもらった。

また、違う卒業生から「博士課程を修了し、先日会社を立ち上げたのです。
先生に近況報告をしたくてZOOMしてもよいですか?」
との連絡があった。

この二人は、それぞれアフリカの国から奨学金で来ていた学生。

二人とも、熱心に私の講義を受講し、
さらに、私は指導教官として、二人の修士論文を指導したこともあり、
かなりの時間を、彼らと過ごしたのだ。


私の講義スタイルは、アクションラーニング形式で、
グループワーク、クラス中の発言を重視するため、
多くのクラスメートたちとの共同作業も多い。

また、関西学院大学のビジネススクールの国際経営コースは、
講義を全て英語で行うこともあり、
学生の半数以上が、様々な国からの留学生だ。

文化や言葉の違う日本で、
やはり異なる言語、文化のクラスメートたちと
粘り強く頑張るタイプだっただけに、
次のステップに行くという選択、
素晴らしいと思う。


起業家で、2社を経営している私が、
大学教授をしていると、
時間的、物理的にも忙しいが、
彼のように、卒業してからも、
このような報告がもらえることが多くある。


これも、大学教授としての楽しさと嬉しさの一つ。
大学教授をやっていて良かったと思える瞬間なのだ。

マーケティングアイズ株式会社 代表取締役
関西学院大学 経営戦略研究科 教授
理央 周(りおう めぐる)

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大学院での論文個別指導を終えて〜学業も事業も情熱が大事

私が教授を務める関西学院大学 専門職大学院 経営戦略研究科の国際経営コース、
2020年度秋学期も終了して、成績評価も終えた。

今期は、3名の個別論文の指導で、3名ともの論文は、どれもIT関連のマーケティングについて。

国際経営コースは、講義を全て英語で行うこともあり、学生の多くが留学生だ。
今期の論文の個別指導も、3人ともアジアからの留学生。
問題意識も高く、受講態度も熱心なので、指導しがいがある。

3人ともそれぞれに自国の市場を分析し、明快な仮説を立て、ロジカルに検証して結論を出した。
最初からうまくまとまっていたわけではもちろんなく、時に厳しく要求したりしたけど、よくここまでまとめてきたと思う。

こうしてこの半年の学期を振り返ってみると、
学生たちにとって大事なことは、
ロジカルシンキングや理論の習得だけでなくて、
やり遂げたい、という情熱が大きな割合を占める、
ということ。

企業にとって事業計画を立てるときにも、まったく同じことが言える。成し遂げる、という気合が入っていない計画は、相手に伝わらなく、採用にはならない。数字やロジックを越えた不思議なことではあるけれど。

彼らは書き上げるまでの過程で、気合十分に頑張った。この半年の学びと経験を活かして、社会人になり頑張ってくれるだろう。

マーケティングアイズ株式会社 代表取締役
関西学院大学 経営戦略研究科 教授

理央 周(りおう めぐる)

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スタンフォードが中高生に教えていること 星友啓氏著

企業研修、大学院での講義、講演、セミナーなど、
社会人のための、マーケティング、事業計画作成のために、講義をすることが多い中で、
私がいつも努めているのは、「どう伝えれば、受講者(=従業員、学生、セミナー受講者)のはらに落ち、次¥仕事で使うことができるのか?」という点。

そのために、単に情報を提供することではなく、受講者ひとり一人が考えるきっかけとなることを目指している。
受講者が、レクチャーを聞き、考え工夫をしながら、受講者同士でディスカッションをし、考えたことをアウトプットする、という形式の「アクティブ・ラーニング」というスタイルをとっている。


知識を得ることは重要だが、それでは学校での勉強と同じだし、知識だけであれば書籍やインターネットから自由に手に入る。
社会人の学びは、実践することとセットでなければ意味がない、と私は考えている。

なぜなら、「はじめに」に書かれている「生き抜くためには、次々に生まれる新しいゲームに適応し、作り出せるゲームチェンジの力が必要」というこの本の本質が、社会人の学びには必要だからだ。

この本ではさらに、スタンフォードが中高生に、具体的にどうやって教えているのか、がまとめられている。
このうちのいくつかが、社会人に学びの場を提供する私にとってとても参考になる。

その一つが「反転授業」だ。
反転授業とは、授業中に教えるのではなく、学生に予習をさせ予習でやってきたことを活かす授業にする、ということ。
私が学んだ米国インディアナ大学のビジネススクールもそうだったが、膨大な宿題を課され、講義中はディスカッションのみ。
後になって考えてみれば、このやり方で身につくのは、考えたことを形にしてアウトプットする力と、他人の斬新なアイディアに気づけることだ。

204ページにある、哲学者のジョン・デューイの、
「学習とは、学習者が何かを成し遂げることだ・それは能動的で、学習者自身によって成し遂げられる出来事だ」
という言葉に凝縮されている。

アクティブラーニングのアクティブとは、「活発な」という意味よりも、
「学習者が、自ら、能動的に」という意味なのだ。

スタンフォードでは、この反転授業をオンラインスクールにも取り入れているとのことが、素晴らしい。
私もオンラインスクールを構築しているし、
関西学院大学のビジネススクールでの講義は、2020年春学期以降は全てZOOMでやっている中で、
今も感じることは、双方向でのディスカッションやグループワークの発表が、
対面でのリアル講義と比べて、まだまだやりづらい点だ。

しかし、反転授業を取り入れ、さらに発展させていけばこの問題は解決できる。

その意味でも、もう1点興味深い事柄がこの本には書かれている。
それは、「テスト」は能力評価のためのものではなく、
受講者が学んだことを生かし、考えを広げるためのものだ、という点だ。

確かに、テストでそれまでの研修内容をどれくらい覚えているか、というのはそれほど重要ではない。
それよりも、振り返りで自分の弱点を知ること、
それをどう克服するか、が大事なのだ。
その点をついた、非常に重要なテストのあり方の説明だった。

この本は、哲学者の方が書いている。
スタンフォードでは、根本や意義について深掘りをする哲学の考えが根底にある教育プログラムが組まれているため、このような実際の社会で役立つプログラムになっているのだろう。

その意味でも、教育に携わるものが一読すべき内容になっている。


マーケティングアイズ株式会社 代表取締役
関西学院大学 経営戦略研究科 教授

理央 周

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リサーチフェア2020での学生の発表

9月に、ホームページから問い合わせをもらった。
「関西学院大学の3年生です。
ゼミで研究しているギグワーカーに関する諸問題について、
リサーチフェアというイベントで発表することになりました。
ひいては、先生に取材をさせていただきたく、
お時間いただけないでしょうか」
とのこと。

私が教鞭をとっているビジネススクールとは別の学部の、
大学3年生。
ちょうど、うちの娘と同じ学年になる。

学生とは思えないほどの丁寧な文章、
掘り下げた興味深いテーマ設定に、
まずはとてもうれしくなった。

10月にZOOMで彼らと初対面。
なんでも、私が書いたニュースへの寄稿記事を読んで、
ヒアリングをしてみようと思ったとのこと。

昨日、そのリサーチフェアで、ZOOMで、
彼らの発表をみた。

明解な仮説、丁寧な検証、そして学生ならではの大胆な取り組み。
とても良かったのは、プレゼン後のQ&Aで、
実に堂々と回答をしていたこと。

若い力が、問題意識を持って、
自分たち自身で考え、取り組んでいることに、
また、触れることができて、
改めて、感動した。


大学で教鞭をとって、もう7年になる。
実務家教員であるため、ビジネスとの両立は、
けして楽なものではない。

また、学生たちの将来に大きな影響を与えることもあるので、
責任感もまた格別なものがある。

しかし、ビジネススクールでもそうだが、
こういった、若いエネルギーを間近で受け取れること、
着実に成長している姿を見られることで、
いつも大きなモチベーションになっている。

大学の先生をやっていて、よかった、
と痛感できる瞬間だった。

マーケティング プロデューサー
理央 周(りおう めぐる)

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