ザ・プラットフォーム ~IT企業はなぜ世界を変えるのか? を読了。
もともと注目していたビジネスモデルである「プラットフォーム戦略」について、
別な視点からも考えてみたかったので読んでみた。
【プラットフォーム戦略の中身と時代背景】
書かれている内容は、
- プラットフォームとは何か~その定義
- プラットフォームの共有価値観~アップルやグーグルに事例から
- プラットフォームは世界の何を変えるのか?~シェアリングエコノミー
- プラットフォームは悪なのか?~不安喚起など負の側面
- 日本型プラットフォームの可能性~リクルートや楽天の事例
- プラットフォーム消費とは~ニコニコ動画やミクシイの事例
といった内容である。
プラットフォームを知り、自社にそのコンセプトを取り入れるために読んでおくべき内容が網羅されている。
そもそも、顧客とは一度以上自社プロダクトを購入・契約したことがある人たち。
その顧客との良好な関係を、持続的に持つことが重要になる。
新規顧客を獲得するには、より多くのマーケティング的なコストがかかるからだ。
その手段として、これまで大半を占めていたのが、コミュニティ形成。
さらに「囲い込み」と言われる顧客層への包囲網である。
顧客に有益な情報を提供する、という大前提であればコミュニティ形成は重要だし評価もされる。
しかし、単なる囲い込みでは、ITが進化し透明性が増す現代においては、
企業側の意図があからさまに「見え」顧客側も心理的に引いてしまう。
なにより、囲い込まれることが好きな人は少ない。
駅のプラットフォームに、好きな時に好きな駅で乗り降りするように、
これからは「オープン性」が高く評価される。
今すでに、なのかもしれない。
好きな時にiTunesでアプリを買ったり、フェイスブックでコメントをする。
その方が強制されるよりも多くの人を惹きつける。
【中小企業がプラットフォーム戦略をとるには】
では、このようなプラットフォームはアップルやグーグル、フェイスブックにしかできないのだろうか?
規模を追い求めない限りはできるはずである。
基本的には、
- オープンに自社の価値を提供できる場所を提供する
- 顧客に有益な情報やサービスを提供する
- リアルとITを融合させる
ことで、顧客へのコミュニケーションをとり続けられる。
重要なのはオープン性とコンテンツの質の高さなのだ。
弊社のコンサルティング提案の軸にもしていく、
これから必須の考え方になるプラットフォーム戦略。
理解するための第1歩としての良書である。
マーケティング コンサルタント 理央 周
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