昨日はSAM(Society for Advancement of Management)東京支部の総会で、
株式会社日本M&Aセンターの代表取締役、分林保弘氏の講演を聞いた。
テーマは「あなたの会社は成長していますか?~仕組み経営で勝つ」
氏は一部上場も果たした日本のM&A業界の草分け。
事業承継者の不足や、経済の進展を敏感にとらえての、
まさに、ブルーオーシャンに活路を引い出し続けている方である。
仕組み経営とは、
「相手の利益を絶えず考える、継続的な協力関係」
を示す。
相手にとってのプラスを生み出し続けることを、「自利利他」
自分ではなく、相手にとってどう見える化を考え抜く「離見の見」 (ともに世阿弥の言葉とのこと)
が重要だという点に共感した。
日本M&Aセンターさんの仕組みは、4つ。
- 顧客へのサービス
- 株主への利益還元
- 提携先とので継続的な協力体制
- 従業員の自発的で前向きな姿勢を引き出す制度設計
とのこと。
そして企業経営の4大目標は、
- 収益性~すべての源泉
- 安定性~安定したPLと強固なBS
- 成長性~継続的に拡大
- 社会性~仕事を通じて社会に貢献
特に、企業は社会に貢献することによって存在意義が出来るとのことだった。
エピソードとして、新人営業が獲ってきた契約が、
意に反し、クライアントのためにならない場合は、
売上にはなっても断る、といった姿勢に、
有言実行してきて、持続的に成長をさせてきた経営者としての言葉の重みを感じた。
まだ学ぶことが多かったのです、といって、
ドラッカーを1年かけて学んだ姿勢、
そして内により仕事を通して、顧客、従業員、取引先、社会に、多大な貢献をされてきた姿に、
ボク自身、まだまだこれからやれることが多いな、と痛感した。
先人の知恵をお借りしなければもったいない、
ということを痛切に感じた講演だった。
分林氏の「仕組み経営」について書かれた本はこちら:
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昨日は、SAM Society of Advenced Management 名古屋支部の例会に参加。
ゲストスピーカーである、元ソニーでワンダーワークス代表の、
田村新吾氏の講話、「平成パラダイムシフトからの飛躍」を聞いた。
氏の話は、示唆に富む話ばかりで、全てが参考になり、僕のこれから発信していく、
著作物や講演に使わせていただきたいものばかりだった。特に、氏の最も強い分野であるエンジニアリングと製品開発、イノベーション的な発想は非常に勉強になった。
特に、「自然体であれ」ということが田村氏の話の核をなしていた。
ソニーは画期的な製品を世に出し、人々の生活そのものを提案してきた。
その発想の源泉に迫る内容を、田村氏の経験を元にしてはなされていたので、
説得力もあり、また実現できる再現性も高い講話だった。
以下、田村氏の講演での気づきをランダムにあげてみる。
- 有名なパラダイムシフトはガリレオの天動説
- ジョブズはエジソンに似ている
- 道徳を外してはいけない〜吉田松陰の教え
- 年齢より年輪
- そこにいるは時間軸を表ししっくりこない「ある」Beがいい
- WinWIn自分と相手ではなく、全員が幸せになる全楽〜一円融合:二宮尊徳の教え
- ソニーの設立趣意書にある「理想工場」エンジニアが作りたいものを作る
- アングラの教え〜会社に関係ないものも認めないが禁じない〜中期経営計画にないものがヒット商品になった
- 感(性の人をたくさん)混(交させてる。特に専門外)創(トライ)才(能はないと思え!)
- 能で選ぶな、手で選べ
- 発明は中小企業の特権である
- ジョブズを信長型とすれば、井深大氏は武田信玄型
- 100点を超える300点満点型の教育
- 組織は不要、プロジェクトマネージャーが必要
- 音楽や絵画は、小学校で点数をつけるから下手になる
特に「モノと人の心は表裏一体」という点、
お客様を大事にせよ、を超えて、
「モノそのものがお客様だ」という精神が、ソニーの源だったとのこと。
まさに、その通り。
今の日本は、失いつつあったモノを逆に取り戻す時期だと痛感している。
そのためにも、自然体に回帰すべきなのだ。
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「イシューからはじめよ」読了。
副題は「知的生産のシンプルな本質」、ヤフー株式会社 安宅和人氏の著書になる。
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まず、序章の「脱 犬の道」、根性論に逃げてはいけない というスタートからして面白い。
ボクは、根性は必要だと思っているが、行き過ぎた根性論に辟易としてきた分だけ、強く共感できる。
根性は必要な条件であって、十分な条件ではない。
以降、
- イシュー
- 仮説(2章分ある)
- アウトプット
- メッセージ
で、ビジネスを「ドライブする」ことに関して、各章で深く掘り下げられている。
イシューを発見し、仮説を立て、本質を見極め、アウトプットし、
それをメッセージとしてコミュニケーションしていく、
というステップを踏もう、ということになる。
この本は、手法の本ではなく「仕事の仕方」ひいては、仕事に対する取り組み方の本である。
その姿勢が、サラリーマンとビジネス・パーソンとの違いであり、さらには、
ビジネス・パーソンとプロフェッショナルの違いとなって、
他からの評価につながる、とある。
この本が現実的な点は、フレームワークやロジカルシンキングの形が書かれているだけでなく、
陥ってはいけない落とし穴までが書かれている。
たとえば、フレームワークは便利で有効なツールであるが、
目の前のイシューを無理やり当てはめようとしては、
本来重要な、本質的なイシューを見逃してしまうことになる。
といった点。
私自身も、MBA取得時はこの罠に陥り、
「フレームワークは万能だ」と、大きな勘違いをして、
同僚や上司を困らせたものだった。
課題を確認し、洞察し、結論付ける、
コンサルティング・ファームのアプローチ「空、雨、傘」のくだりも、
事例が明快なため、自分の仕事に落とし込みやすい。
ここのところ、売れている成功哲学的なビジネス書と一線を画す、
普遍的で再現性が高い内容である。
おススメ、というより企画マンの私たちにとって必読の一冊である。
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「ニュースのなぜ?は世界史に学べ」読了。
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ビジネスをやればやるほど、歴史の重要性に驚かされる。
また、ビジネスそして経営や仕事の裏付けには歴史が深く関係していることも同様だ、
とずっと思っていた時に出会ったこの本。
ヨーロッパの移民問題
ロシアがウクライナにこだわる理由
アラブの春で民主化は実現したか?
アメリカはなぜTPPに消極的になったのか?
などなど、ニュース番組や新聞で知ることができる情報とは、
また違った角度でニュースそのものを考えることができることが発見だった。
ヨーロッパ諸国やアメリカ、味か各国の国境線が引かれた経緯や、
政治思想と宗教と経済の関係なども、
教科書で間「習ったこと」以外にも視点があり、
そういった中から自分の価値観を明確にし、
自分の意見を主張できるようになるべきである。
たとえば、EUがなぜギリシアを見捨てないのか、という章に関して、
まずは背景にウクライナ問題があること。
そして、ロシアはさらになんか問題があるので、地政学的にギリシアが重要であること。
したがって、ロシアはギリシアが財政破たんしたら、自国に欲しくなる。
一方で、昔からイギリスとフランスは、「インド・るーと」を確保するために、
ギリシアという国の位置は非常に重要である。
この問題一つ取ってみても、ギリシアに財政援助するのも、
単に政治的な側面だけならず、もちろん経済的、
さらに、歴史的な要素も複雑に絡み合っていることがわかる。
これは、ビジネスにおいても同じことで、外資系企業、というか多国籍企業に勤務していた私は、
今になって思えば、本国と日本のオペレーションがスムースに行かないことが、
このような複雑な事情に起因していることも理解できる。
著者が書いていることに説得力があるのは、
(すべてではないかもしれないが)自身の芽で実際に足を運んでみてきた部分にある。
これは、私が講演などで話すフレームワークが、
机上のモノでなく実際に使ってきた事例を基にしている点が評価されるのと同じと感じた。
仕事もそうだが、やはり現地現物。
自分の目ほど信頼できるものはない、
ということも同じく学ぶことができた1冊だった。
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瀧本哲史氏の「戦略がすべて」読了。
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「僕は君たちに武器を配りたい」以来、明晰でかつ新鮮な切り口で、
戦略やロジカルシンキングの重要性を説いている姿勢に共感する。
マーケティングコンサルタント、という私の生業上、
また、外資系企業で長く仕事をしてきて感じるのは戦略の重要性。
私たちはともすると戦術、施策から入ってしまいがちである。
しかし、戦術論には数限りない選択肢があり、振り回されてしまう。
戦略が無ければ、自身がとるべき戦術が正しいのかどうかさえ分からない中で、
経営、ビジネスをしていることを散見する。
この本では、戦略論というよりも氏のコラムを中心に、
- ヒットコンテンツには仕掛けがある
- 労働市場でバカは評価されない革新なプロジェクトは報われない
- 情報に潜む企みを見抜け
- 人間の価値は教育で決まる
- 政治は社会を動かすゲームだ
そして最後の章で、
と結んでいる。
戦略とはいったい何だろうか、というよりも、
世の中の事象を戦略というフィルターを通してみると、こうなる、
という事例と氏の考え方をマッチングさせている点が面白い。
たとえば、第1章のヒットコンテンツでは、
- AKBの売り方には「こけるリスク」を排除する戦略が取られていること、
- 鉄道会社とグーグルの事例を用いてプラットフォーム戦略を解説している、
- 東京五輪招致のケースからプレゼンテーションにおける戦略
等といった具合に、各プロジェクトでとられた戦術・手法が、
「どういう戦略に基づいてなされたか」を語っている。
したがって、教科書的に戦略の種類を覚えたはいいが、
実際の経営や仕事に結びつけることができない、
という「勉強熱心だが成果が上がらない人」にとっては、
逆転の発想を持つことができる構成になっている。
私も著者としてはこの点に学ばせていただきたい。
私は研究者ではなく、実践家なので、成果につなげる再現性を持ったコンテンツを世に出していきたいと考える。その意味でも、非常に読みやすく再現性高く使える一冊である。
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