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カテゴリ:「ビジネス書書評」の記事

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腹黒く会話する交渉・対話術:外資系とMBAに学んだ先を読む会話術 ハラグロの本当の意味

6冊目になる「外資系とMBAに学んだ先を読む会話術」

三省堂書店名古屋高島屋店様.JPG帯にあるようにこの本のキーワードは腹黒く会話を進めていこう、という点になる。

ハラグロ会話術とは何か?                       

ハラグロという言葉の意味について、よく質問をいただくので、この本での私の解釈を説明しておくと、

「誠実であることが大前提で、先をしっかりと見こして"シミュレーションしながら"対話していくことで自分が欲しい結果にもっていく」という意味で使っている。

たとえば、プレゼンテーションで使える「腹黒い」手法を紹介してみる。
プレゼンでは場を支配しコントロールするすることが重要になる。
その時に、アウェイ感があるとうまくいかない。
私の場合は本番が始まる前に、複数の人に話しかけ、
「この人は冗談が通じそうだな」とか「決定権はこの人にあるな」
ということをできるだけ探ることで、キーマンを探る。
そうすることで、長く続くプレゼンと、より重要なその後のQ&Aを円滑に進めることができるのだ。

続いて、値段交渉で使える「腹黒い」手法を紹介する。
私のクライアントさんによくある話なのだが、ホームページを制作したい場合を想像してほしい。
値段交渉において、最初から相手に、
「いくらくらいでできますか?」と聞いてはいけない。

まずいうべきは、自社の予算から逆算し、
「10万円の予算でやってもらえますか?」
と始めるべきである。
この時に、実際に出せる最大限度より低く始めることは言うまでもない。

腹黒く会話をする前に                          

キャッチボールでいえば、常にボールは自分のところからスタートするべきなのである。

では、 「腹黒い対話術」を使いこなす場合に大事なことは何だろうか。

私が言う「ハラグロい会話術」とは、あくまで「先を読む」「シミュレーションし、準備して臨む」という意味である。けして、「強引に儲けよう」「相手をだましてもいいので有利に持って来よう」という意味でないことを忘れないでほしい。

近江商人の三方良しという考え方は、「商売の基本は、売り手よし、買い手よし、世間よし」という。
ハラグロ会話術も、根本は同じことで、相手と自分と周りの人たちが、お互いに最大限に満足できる道筋の一つが先を読むハラグロ会話術である。

 「「外資系とMBAで学んだ先を読む会話術」




マーケティング コンサルタント
理央 周


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マーケティング・コミュニケーションにおけるデザインの重要性:視覚マーケティング戦略

「問題解決のためのあたらしい武器になる 視覚マーケティング戦略」読了。

問題解決のためのあたらしい武器になる 視覚マーケティング戦略なぜ視覚に訴えることが重要なのか?  

視覚を制する者は、ビジネスを制すると副題にあるとおり、視覚の重要性を知ることができる。
マーケティング・コミュニケーション、広い意味での広告宣伝と販売促進にあたるが、
その中身は「表現と媒体」に分けられる。

表現は、顧客または生活者へのメッセージのことで、これも文字である「コピー」と、画像や動画にあたる「イメージ」に分けることができる。このメッセージを、メディアに乗せてターゲット層に運ぶのが、マーケティング・コミュニケーションになる。

この本では、さらにわかりやすくLINEを例にとり、文字で「事実」を伝えることができ、スタンプで感情を伝えることができると説明している。

こういったマーケティング活動におけるコミュニケーションの中で、ネーミングなどの事例も出しているところがわかりやすい。たとえば、生ジュースをスムージーと言った瞬間に受け手の印象はまるで変ってくる。これが、視覚におけるマーケティング戦略なのである。


デザイン・クリエイティブをビジネスに活かす:この本の使い方  

この本が他のデザイン関連の本と違うことは、そもそも論として視覚、ビジュアルをマーケティング活動に取り入れていこうという趣旨で書かれている点。その点にボクも大きく共感するのだ。

たとえば、第2章には「自分たちの価値を見つめなおす」ところからスタートすべきとある点などはまさにその通りである。ボクの解釈は「最初からカッコいいデザインやクリエイティブを創ろうとするのではなく、自社独自の価値を明確にして、ターゲットに訴えるデザインにする」という、いわば「デザイン・ニュートラル」な姿勢で行きましょう、ということになる。

もう一点この本での学びは、ロジックからでは解決できない問題点は右脳思考にシフトすること、とある点。クリエイティブになるために、普段どんなことをすべきかという生活習慣が書かれているし、さらに「やってはいけない」ことまで巻末資料として書かれている。

読み方としては、1~8章が基本的に押さえておくべき考え方編、そして9章以降が実践するときのコツ、となっている。

手法だけでなく、デザインやクリエイティブのようにまず視覚に訴えることが重要なのかを説明し、その後「どうすればいいのか」を解説している。とても再現性が高い、という意味でマーケティング、企画、販促、流通などに携わるビジネス・パーソンにおススメの一冊である。


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デザイン&マーケティングセミナー画像

マーケティング コンサルタント
理央 周


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視聴率15%を保証します!読了:物事を成し遂げる仕事に必要な熱意

「視聴率15%を保証します!」読了。
副題は「あのヒット番組を生んだ発想法と仕事術」とある


視聴率15%を保障します

著者は,現テレビ朝日(当時のNETテレビ)で洋画の買い付けなど数多くの仕事をしてきて、そのあとに東映アニメーションでも大ヒットアニメを立ち上げられた方。
なので、テレビの草創期くらいからメディアとしてのテレビ業界のまっただ中にいて仕事を最前線でされてきた方なので、書かれている事例が非常に勉強になる。

ヒット番組を作り上げるプロセスや、買い付けた洋画につけるネーミングなど、企業のマーケティング活動に当てはめて読んでいくと、楽しいだけでなくかなり参考にできる部分も多い。

読んでいて「なるほど」と最も感動したのが007を買い付ける際の逸話。
ユナイト映画の副社長が契約の最後の詰めに来日した時に、ひっくり返されるシーン。
詳しくはネタバレするので書かないが、著者がどうしてもと交渉した熱意が克明に描かれている。

ボク自身、根性論や精神論は苦手な方だが、やはり物事を成し遂げるには「熱意」がなければ何事も始まらない、ということのいい事例だと思う。

やはり一つのことを極めた方の言葉は重く、また参考になる。
その意味でも、これから管理職になるビジネス・パーソンの方や、中小企業経営者にお勧めしたい1冊である。






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広報活動の重要性:メディアに取り上げられるために必要な新しい広報の教科書

「新しい広報の教科書」を読んでみた。


新しい広報の教科書なぜ広報活動をするのか~この本が使える理由  

マーケティング活動において広報はとても重要ないち機能である、がゆえに、
今現在で広報活動として何をすべきか、ということを知るためにはとても役に立つ1冊だった。

この本の良さは、手法を教えているだけではなく「なぜ広報をすべきなのか」、
「取り上げもらいやすくなる理由はなにか」という普遍的な根拠がしっかりと書かれている点にある。

著者は、広告代理店系の企業での経験もある、ぐるなびの広報グループ長の方。
実際に今広報担当者として実務をされている方なので、
なまなましく、広報活動の現場の実態が描かれている点が、私たちがビジネスに使える内容になっているのだと思う。

この手の本は「プレスリリースの書き方」とか「広報資料の送り方」といった手法を中心に説明されていることが多いが、なぜリリースを送るのか、なぜ取り上げられにくいのか、取り上げられるにはどうしたらいいのか、というそもそも論が書かれている。

たとえば記者さんに尊敬の念をいただくことから始めることで、お互いの信頼関係ができる。
メディアの方々も人間なので、やはり自社とメディア担当者の距離感が縮まれば取り上げてもらえる確率は上がるのだ。

そのあとで自社の事例などを説明しているので、読んでいる私たちにとっては「自社に当てはめたらどうなるのか?」という再現性が高くなる。


この本のすぐに使える広報アイディアとポイント 

もちろん、この本に書かれていることで、すぐに仕事上つかえるポイントも多くあり、
記事を書いてもらうための5つの秘訣の中では、リリース送付のタイミングとその重要性にも触れられているし、自社ネタのストーリーの重要性が説明されていることで、こちら側もリリースの書き方や盛り込む内容までアイディアを膨らませることができる。

大企業のみでなく、中小企業や中堅企業にとっても広報活動によってメディアに取り上げられることは重要である。

その意味で、大企業の広報担当者のみでなく、企業の経営者にもお勧めの一冊である。







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理央 周


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カフェと日本人:喫茶店文化 カフェの流行の地域特性

カフェと日本人」を読んでみた。


カフェと日本人
ボク自身、カフェ好きで珈琲好き。
このシンプルな表紙もあって手に取ってしまった。

まず面白いのが喫茶店の歴史が数多く紹介されていること。
有名な銀座の喫茶店に始まり、ゴーゴー喫茶、歌声喫茶など、
その時代に応じて喫茶店も変遷を遂げてきた様子が書かれていて楽しい。

また地方における、人々の喫茶店への思いや利用度合いが分析されているのも、
ボク自身、マーケティング的な考え方をしていく時に興味深く読むこことができた。

ドトールやスタバと待ちの喫茶店の比較はもとより、
たとえば、著者の方の出身が名古屋とうこともあり、愛知県の分析は特にしっかりとされていて、県民一人当たりが使う喫茶店代は飲み代よりも多い、などなど、数字を見てみても興味深い洞察を得ることができるのだ。

おもえば、亡くなった父が無類の喫茶店好きで、引退後も毎日近所の友達とモーニングコーヒーを飲みに近くの喫茶店(なまえはなんと「おふくろ」!)に行っていた。

父は会社員時代から名古屋駅に行きつけの喫茶店がありそこにも連れて行ってくれたことを思い出す。

ボクがコーヒー好きなのも遺伝だろうし子供の頃から刷り込まれた好みなのかもしれない。

そんな意味で、コーヒー好き、喫茶店・カフェ好きには面白くさらっと読めるおススメの一冊だった。






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理央 周


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