今日は靴の底を直しに、いつもお願いしている池下駅にある靴屋さん「りぺあ グレース」へ。
この靴は20年くらい前に買った、ラルフローレンのローファー。
足にぴったりですごく気に入っている。
長くはいているので、靴底にちょっとした穴が。
それで、よくもっていくこちらへ。
「これは前と後ろどっちも治すといいけど、
そうすると、2500円の倍だから、5000円になるよ」
と、おじさんのお言葉。
「じゃあ、前だけお願いします。
5000円だと買う方が安いかもね」
と言ったら、おじさんは、
「まあ、この靴は5000円じゃあ買えないけどね。
40分くらいでできるよ」
その後買い物をして取りに行ったら、
「まあ、前と後ろ両方やっておいたよ。
あと、靴の中もちょっとはがれてたから、治しといたからね」
と、ほぼすべてをリペアしてくれた。
もちろん同じ料金で。
おじさんにとって、このサービスは自分の時間を使ってくれて、
ボク、というかお客さんのことを考えて、やってくれたのだと思う。
ボクの家の近くにも、靴の修理のお店はある。
こちらの店は地下鉄でいうと駅2つ多い。
でも、ボクはきっとここに「永遠に」大事な靴を直しに行くだろう。
おじさんがしてくれたことは、おじさんにしてみればちょっとしたこと。
でも、ボクやお客さんにしてみたらとても大きなこと。
ここのおじさんには、前も同じようなことがあって感激した。
こうなると、他の店にはもう行くことはないだろう。これこそが、顧客との良好な関係、ブランド・マネジメントの目指すべきところなのだ。
ドラッカーが言うところの「顧客の創造」とは、
こういうことを言うんだろうな、と痛感した。
マーケティング コンサルタント 理央 周
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昨日は、SAM Society of Advenced Management 名古屋支部の例会に参加。
ゲストスピーカーである、元ソニーでワンダーワークス代表の、
田村新吾氏の講話、「平成パラダイムシフトからの飛躍」を聞いた。
氏の話は、示唆に富む話ばかりで、全てが参考になり、僕のこれから発信していく、
著作物や講演に使わせていただきたいものばかりだった。特に、氏の最も強い分野であるエンジニアリングと製品開発、イノベーション的な発想は非常に勉強になった。
特に、「自然体であれ」ということが田村氏の話の核をなしていた。
ソニーは画期的な製品を世に出し、人々の生活そのものを提案してきた。
その発想の源泉に迫る内容を、田村氏の経験を元にしてはなされていたので、
説得力もあり、また実現できる再現性も高い講話だった。
以下、田村氏の講演での気づきをランダムにあげてみる。
- 有名なパラダイムシフトはガリレオの天動説
- ジョブズはエジソンに似ている
- 道徳を外してはいけない〜吉田松陰の教え
- 年齢より年輪
- そこにいるは時間軸を表ししっくりこない「ある」Beがいい
- WinWIn自分と相手ではなく、全員が幸せになる全楽〜一円融合:二宮尊徳の教え
- ソニーの設立趣意書にある「理想工場」エンジニアが作りたいものを作る
- アングラの教え〜会社に関係ないものも認めないが禁じない〜中期経営計画にないものがヒット商品になった
- 感(性の人をたくさん)混(交させてる。特に専門外)創(トライ)才(能はないと思え!)
- 能で選ぶな、手で選べ
- 発明は中小企業の特権である
- ジョブズを信長型とすれば、井深大氏は武田信玄型
- 100点を超える300点満点型の教育
- 組織は不要、プロジェクトマネージャーが必要
- 音楽や絵画は、小学校で点数をつけるから下手になる
特に「モノと人の心は表裏一体」という点、
お客様を大事にせよ、を超えて、
「モノそのものがお客様だ」という精神が、ソニーの源だったとのこと。
まさに、その通り。
今の日本は、失いつつあったモノを逆に取り戻す時期だと痛感している。
そのためにも、自然体に回帰すべきなのだ。
マーケティング コンサルタント 理央 周
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昨日は久米繊維工業さんへ。
1階がこんな感じで、ショールームのようなファクトリーショップになっている。
先進的でセンス抜群、面白いデザインのTシャツが、こんなにたくさん、しかもラグジュアリーブランドのショップのように、スパースをたくさんとって陳列されているのも楽しい。
色のデザインだけじゃなくて、形も面白く、ノーマルなTシャツだけでなく、ちょっと長めの一見ワンピース風の女性用Tシャツもある。
KITOシリーズというこちら、いろんな都市の名物などが象徴的にデザインされている。
左側のものは、三角のデザインが京都の「八つ橋」を表している。
さっそくボクも購入しようと思ったけど、あまりにもたくさんカッコよく欲しいものばかり。さんざん悩んで買ったのがこちら。
やはりKITOシリーズで、北海道の川をモチーフにしたもの。色といいデザインといい、そして記事の質感の柔らかさといい、ほかにはない「しっとり」とした感じのTシャツなのだ。
打ち合わせをさせていただいた会議室の壁にはこんなにかっこいい、書の額が飾られている。
気に入ったTシャツがあったので自分用に買ったのだが、入っている箱もカッコいい。
ご自身の生き方も、ショールームから応接室の額や細部に至るまで「粋」なのだ。
かっこよさも、その生き方から生み出されているのも、
やはり僕などはこれから見習っていきたいと思っている。
さらに、この後連れて行ってくださった蕎麦屋までがかっこよかった。
普段よくしてくださっている上に、著者としても大先輩の久米会長には、
新刊にこんなサインまでいただいた。
(私の書評はこちら → すぐやる人ので会う技術 読了 )
昨日教えてくださったことの中で、実践したいのは、
「クリエイティブでイノベイティブなことやものは、楽しさから生まれる」
ということ。
久米さんが楽しそうに話してくださったことが、それを物語っていた。
マーケティング コンサルタント 理央 周
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岡崎にあるスイーツのお店「ビクトワール」さん。
もともと岡崎で行われている勉強会 ミカステ で知り合った2代目女性パティシエさんのお店。
そこの新作「八丁味噌フィナンシエ」をいただいた。
岡崎の名物八丁味噌と、洋菓子のフィナンシエのコラボレーション。
ありそうでなかったすでにあるモノ同士、
既存と既存の製品を合わせた「新結合」なのだ。
拙著「ひつまぶしとスマホは同じ原理でできている」でも書いたように、
イノベーション、というのはゼロからの発明品ではない。
ひつまぶしやイチゴ大福のように、既存のモノ同士の合体で、
全く新しい価値が提供できる。
ブルーオーシャン戦略に出てくる「シルクドソレイユ」もそれにあたる。
このようにイノベイティブな商品開発ができると、独自性でお客様は来るようになり、価格で勝負しなくてもよくなる。つまり、価格競争、値引き合戦から抜け出すことができるのだ。
一見、全く合わなさそうな和食の調味料「八丁味噌」と、
洋菓子でバターをふんだんに使っている焼き菓子「フィナンシエ」の新結合。
食べてみると、ほんのりとみその香りがするけど、それでいてフィナンシエのバターの風味に、
あのしっとり感はそのまま。
うっすらと胡麻のようなものが乗っているのもいい。
前回7月に岡崎に行った時に、ふと、
「名物の八丁味噌と柴田さんのところのお菓子を合体させては?」
と電話で伝えて、10月にはもう商品化できている。
成長する経営者の条件は、
パティシエの柴田さんはこの3拍子がそろっている。
10月11,12日は岡崎のイオンで開催される「岡崎のかくれ名店 うまいもの市」に出展されるとのこと。
これからがとても楽しみなのだ。
マーケティング コンサルタント 理央 周
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毎月連載をしている名古屋発の政治経済誌「時局」でのコラム「マーケターの発見力」
マーケティングの理論やフレームワーク、というよりも、
わかりやすい事例や、中小企業・中堅企業のヒントになる「気づき」を書いている。
10月号のテーマは「イノベーション発想術」
画期的な発想を阻害する要因は、思考停止。
その根源になるのが「過去の成功体験と固定観念」
になる。*詳しくは拙著のこちらにも↓
そもそも僕は、会社員時代にチャレンジャー的なマインドで仕事をしていたこともあり、
慣例や常識にとらわれることを嫌っていた。
市場の速さは、私たちが考えているよりさらに速いのだ。
だから、承認の数が多かったり、固い頭では生き残っていけない。
弱肉強食ではなく、適者生存。
柔軟で臨機応変なものだけが、ビジネスの世界では生き残れるのだ。
この経験が今も生きていて、イノベーション的な発想ができる、
と信じている。
マーケティング コンサルタント 理央 周
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