Marketing i's [マーケティングアイズ]

マーケティングはサイエンス(科学)に基づいたアート(芸術)である

マーケティング・コミュニケーション第3講:英語で大学院のマーケティングを教えるということ

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今日は、関西学院大学 専門職大学院 経営戦略研究科、
国際経営コースでの「マーケティング・コミュニケーション」第3日目。

まずは、先週の宿題の「ケロッグ スペシャルK」のケーススタディを、
グループで発表。

4人1組のグループで、
顧客価値、ターゲット像、戦略立案と、目標設定、
について5分の発表。


今日で3日目にしては、学生たちもこなれてきていて、
ポイントを押さえたプレゼンができるようになっている。

毎回感じるのが、多様な学生たちの様々な視点。
国際経営コースは、講義を全て英語でやるため、
留学生が大半。
年齢や性別、国籍、文化的な背景や職務経験がバラバラなので、
学生同士が、お互いに刺激しあえるのがいい。

「そうくるのか!」と、思いも寄らないことに、
気づいて発表してくる意外性が、ボクには新しい。

コミュニケーション戦略。

自社ブランドの状況によって、顧客とのコミュニケーションにおいて、
すべきことは変わってくる。

市場に認知されていなければ、浸透することが必要だし、
浸透していれば、そのカテゴリーで一番に思い出してもらえることが必要。

また、ブランドについて詳しく知ってもらうことをしなければ、
差別化はできないし、
正しい顧客層にあたっていなければ、成果につながらない。

こういった内容を5分にまとめてプレゼンをさせることで、
簡潔に、いうべきポイントをまとめ伝える訓練にもなる。

もう1つのテーマは、ポジショニング・マッピング。

市場において、自社とライバルブランドがどのような競争状況にあるのかを、
見える化して、次の一手につなげる。

市場機会を見つけたり、新しい市場に移動したりする、
チャンスにつなげていくための、手法だ。

このあたりは、マーケティング戦略の心臓、と呼ばれることもあるくらい、
大事な考え方。

ポジショニングのマッピングは、戦略フレームワークとして長く使われている。
消費財のマーケターの中には、もう使いませんよ、
という人もいる。

しかし基本、という意味においては、
これを知っていなければ、自社の立ち位置を掴むことはできない。

学生たちはいつも、マッピングの軸の取り方に苦労するが、
最初は、顧客が感じる価値と、価格に感じる価値とで、
マッピングの軸を決めることから始める。

ポジショニングには、正解がなく、
いろいろと、軸を変えて試してみるうちに発見ができる。
その訓練にしてもらうのだ。

来週の宿題は「レゴ」の市場でのポジショニングと、
メッセージ開発。

グループワークで、どんな意見が出るのか、
今から楽しみです。

マーケティングアイズ株式会社 代表取締役
関西学院大学 経営戦略研究科 教授

理央 周(りおう めぐる)

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