新製品開発のための思考術の1つのアイディアになるかと思い読んでみた。
画期的な商品を開発するためのアイディアは、物事を正面からだけ見ていてはなかなか出てこない。斜め上から見たり、俯瞰してみたり、ときには、間違っていると言う前提でものを見てみたりすることが重要だ。
わかってはいるけれども、なかなか難しいというのがビジネスまたは仕事における現状だと思う。
この本には、アナロジー、などの多角的な視点で物事を見ることによって、ビジネスの幅ひいては気づきの深さ質の高さを上げていくためのアプローチが書かれている。
それが、単なるやり方・手法の論点ではなく、なぜそれをやるべきなのか、というそもそも論で説明されているので、重要性がはらにおち、ひいては仕事で使えることになる。
メタ思考に関して大きく3つのアプローチがあるとのこと。以下が章立てになる。
- 第1章 ウォーミングアップ編
- 第2章 Why型思考のトレーニング
- 第3章 アナロジー思考のトレーニング
- 第4章 ビジネスアナロジーのトレーニング
たとえば、第2章に書かれているのは、実施重視のHow思考と、目的重視のWhy思考があり、メタ思考とはWhy思考に近いとある。これは、事業をなぜ、誰のためにするのかという事業の定義から始める考え方と共通する。数多くある手法に振り回されず、最適なものを選び出すことで時間や経営資源を有効活用していくためにも必要な考え方だ。
このようなアプローチが、各章に書かれていてさらに演習問題と解答例がついているのが再現性を高めている。
混沌として不確実なこれからの時代においては、今までの思考法では解決できない問題が多く発生する。その時に使える考え方、思考法がメタ思考なのだと思う。
その意味でも、この本はビジネスパーソンにとってお勧めの1冊だ。
マーケティング プロデューサー
理央 周(りおう めぐる)
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