個人的にも、AIがこれからどのように変わっていくのか、
特に2045年に、AI=人工知能が人知を超えると言われている、
特異点=シンギュラリティーを迎える。
そこまでに、めまぐるしく変わるITの進化の中で、
どういう風にビジネスとしてAIを捉えていけばいいのか、
ということに興味があるため、
ビジネス活用の可能性の視点で読んでみた。
まずこの本を読んで驚いたのは、
いきなり第1章に書かれている、
人工知能がヒット曲を予測した経緯だ。
私の好きなMaroon 5やNorah Jonesの、
ヒット曲のきっかけ作りの一端を、になった事に驚いた。
私のこれまでのAIに対するイメージは、
単調な作業を深掘りして精度を高めていく、
ディープランニングと呼ばれる、
1つのことを突き詰めていく事に対して、
人工知能が役に立つ、また、それこそができることなのだ、
と思い込んでいた。
なので、このようなヒット確率を予測するといった、
芸術性にとみ、クリエイティビティーに近いようなことを、
AIができるということに驚いたのだ。
それ以外にも、直木賞作家の朝井リョウ氏が、
AIを使って本を書きたいなど、
意外なAIの使われ方があることに気づかせてくれた。
ここのところ、AIをどのように使っていくのか、
またAIがシンギュラリティを迎えた時に、
人間がAIに使われないようにするという論調の記事やニュースをよく聞く。
要は、AIの進化がどちらかといえば、
ネガティブな方向でとらわれていることが、
多いと感じていた。
例えば、AIが単純作業の職業を奪うとか、
ビジネスにおいては無くなっていく職業のリスト、
といった具合だ。
しかし、産業革命の時に、
新しいビジネスがどんどんどんどん生まれ、
その分古いビジネスに従事していた人たちの仕事が、
確かになくなったかもしれないが、
その分新しい産業における仕事も増えたのが事実だ。
これと同じことが、AIの発展においても考えられる。
ここで言いたいのは、悲観的なことばかりではなく、
「AIをうまく使う工夫をすること」が重要だという点だ。
例えば、この本の第3章の、
見えざる変化のところに書かれている、
「日本のこれからの人口が減る。
長時間労働の是正も待ったなしだ。
仕事を奪われると言うより、
AIができる事は家に任せてしまえば良い」
といった趣旨のことが書かれている。
私の解釈は、「AIができることと、AIではできないことをはっきり分けて、
または明確に把握し、まずAIができる事はとにかく早く取り入れ、
自社のものにしていく努力を、
各企業が進めるべきだ。
SNSはあっという間に世の中に浸透した。
フェイスブックは、1年でユーザーが5000万人に、
ツイッターは9ヶ月だったそうだ。
このように、AIも既に私たち生活の中に入り込んできている。
そして、私たちが使える、または作ることができるようになるのも、
遠い未来ではなさそうだ。
これをうまく利用しない手は無い、
AIができない事を見つけ出し、
それを人の手で丁寧にやっていくことが、
独自化のために必要である。
この本においては、上記に関する、
とても面白く参考になる事例がたくさん書かれているのが良い。
多くの事例の中から、
私たちが日々の実践に生かすことができるヒントが満載なのだ。
その意味でもこの本はオススメである。
章立てはこちら:
- 第1章 2045年を探して
- 第2章 人類を超えた未来図
- 第3章 見えざる変化
- 第4章 未来が迫る選択
- 第5章 見えてきた現実
- 第6章 AIと向き合い世界を変える
マーケティング コンサル タント 理央 周(りおう めぐる)
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