今日の日経新聞朝刊の企業面に、
「家電量販店、法人に照準」という記事があった。
【なぜ、家電量販店が法人に焦点を置くのか?】
コジマが80店舗に専任担当を、
ヤマダ電機が外資にも対応するというもの。
この背景には、地方の売り上げ不振があるとのこと。
Eコマースの台頭なども、もちろんあると思われる。
しかし、対法人も利益率が低く「売上総利益」は、対消費者向けよりも低い。
ここでも値引き合戦が繰り広げられているのであろう。
対法人は一度に「量」が出るので、総合的なコストを抑えることができる、
ということらしい。
スケールメリット(規模の経済 英語ではEconomies of Scale)を追うことができる、
大企業ならではのやり方になる。
【中小企業の小売店は何をすれば良いのか?】
これを受けて、中小企業は何をすべきなのか?
同じように、
「法人に対してサービスを強化し、大規模量販店と価格競争をしよう!」
と考えるべきではない。
大量購入・仕入れによる、値引き合戦で勝てるわけがないし、
アマゾンなどの無店舗・ネット販売にも勝てない。
何より、営業利益も下がるし、ブランドマネジメント上重要な「見た目の価値」が下がり、
ひいては、自社ブランドのイメージ低下につながる。
いいことはないのだ。
ではどうすればいいのか?
価格以外のところで勝負すべきである。
一つは「顧客体験の向上」
顧客が買うというプロセスの中で、様々なことを「体験」する。
家電で言えば、商品を探し、スペックを比較し、いくらなのかを確かめ、
レジに持っていき、車に積む。
購入後は、自宅に据え付け、使い、故障をしたら直す、、、
といった具合に、様々なフェイズがある。
このどれかのフェイズのどこかに、自社だけの独自かポイントを入れればいい。
たとえば、一軒家に住んでいる私は門の街灯などが壊れると、
特殊な電灯を使っているために、自分では変えづらい。
そういうときに「うちなら迅速にやりますよ!」
と、昔のナショナルのお店のようなことをすればいいのだ。
そうすると、「少しくらい高くてもお宅にお願いするわ」となる。
地方には、まだまだこういう顧客層がいるはずである。
値引き合戦は、どの業界にも発生する。
そのときには自分が有利な土俵を作り、戦いの場所を変えるべきである。
マーケティング コンサルタント 理央 周
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