今日、名古屋の千種駅前の歩道橋にあったこの文言、
「河合塾 千種ビクトリーブリッジ」とある。
よく歩道橋にある、「ネーミングライツ」というやつ。
シアトル・マリナーズの「セーフコ・フィールド」は保険会社だし、
サッカーJリーグの東京スタジアムが「AJINOMOTO STUDIUM」になったのも、
企業がその場所や建物などに「ネーミング」し、その命名権をお金を出して買う、というもの。
なので、大半が「企業名」プラス「その建物」になっている。
でも、この歩道橋は「河合塾」という企業名に加えて、
歩道橋をイメージしているのか、絶対合格するという意味も込めて、
ビクトリ-・ロードと名付けているのだと思われる。
考えてみると、河合塾という名前そのものは、比較的認知度は高い。
しかもこの千種校は、歴史の古い予備校。
今さら、河合塾と謳っても、みんなしているのだ。
しかし、「この歩道橋は勝利(=合格)への道なのだ」
というと話は大きく違ってくる。
河合塾にとってのお客様、受験生や予備校生が本当に欲しいのは、
河合塾ではなく「合格」つまり、
受験での勝利なのだ。
そこをしっかりと出している、秀逸なネーミングライツと言える。
サザンの「葡萄」に入っている名曲、アロエのように、
「とんがらなくってもいい」のである。
ちょっと工夫すれば、全然違うものができる。
そして、目立つ。
ではどうすればいいのか、というとお客様が本当に欲しいものは何かを、
徹底的に考えることに1日を費やせばいい。
顧客中心主義でいれば、こういう発想は出てくるはずである。
マーケティング コンサルタント
理央 周
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