「ニュースのなぜ?は世界史に学べ」読了。
ビジネスをやればやるほど、歴史の重要性に驚かされる。
また、ビジネスそして経営や仕事の裏付けには歴史が深く関係していることも同様だ、
とずっと思っていた時に出会ったこの本。
ヨーロッパの移民問題
ロシアがウクライナにこだわる理由
アラブの春で民主化は実現したか?
アメリカはなぜTPPに消極的になったのか?
などなど、ニュース番組や新聞で知ることができる情報とは、
また違った角度でニュースそのものを考えることができることが発見だった。
ヨーロッパ諸国やアメリカ、味か各国の国境線が引かれた経緯や、
政治思想と宗教と経済の関係なども、
教科書で間「習ったこと」以外にも視点があり、
そういった中から自分の価値観を明確にし、
自分の意見を主張できるようになるべきである。
たとえば、EUがなぜギリシアを見捨てないのか、という章に関して、
まずは背景にウクライナ問題があること。
そして、ロシアはさらになんか問題があるので、地政学的にギリシアが重要であること。
したがって、ロシアはギリシアが財政破たんしたら、自国に欲しくなる。
一方で、昔からイギリスとフランスは、「インド・るーと」を確保するために、
ギリシアという国の位置は非常に重要である。
この問題一つ取ってみても、ギリシアに財政援助するのも、
単に政治的な側面だけならず、もちろん経済的、
さらに、歴史的な要素も複雑に絡み合っていることがわかる。
これは、ビジネスにおいても同じことで、外資系企業、というか多国籍企業に勤務していた私は、
今になって思えば、本国と日本のオペレーションがスムースに行かないことが、
このような複雑な事情に起因していることも理解できる。
著者が書いていることに説得力があるのは、
(すべてではないかもしれないが)自身の芽で実際に足を運んでみてきた部分にある。
これは、私が講演などで話すフレームワークが、
机上のモノでなく実際に使ってきた事例を基にしている点が評価されるのと同じと感じた。
仕事もそうだが、やはり現地現物。
自分の目ほど信頼できるものはない、
ということも同じく学ぶことができた1冊だった。
マーケティング コンサルタント 理央 周
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