No1トヨタ 7つの仕事魂 読了。
名古屋に生まれ育った僕にとって、トヨタというのは特別な存在。
トヨタの景気がよければ、名古屋の景気もいいし、
トヨタ自動車といえば、愛知県の産んだ世界最大再校の自動車会社なのだ。
カッコいい車、素晴らしい業績、といった一見華やかに見えるトヨタの実績は、
いったいどこからくるのだろう?と考えたことはあるだろうか。
洗練とか、効率といった米国式の効率化とは異なる、
「人間力」にある、とボクは思っている。
この本の特徴は、トヨタ生産方式やマーケティングについてではなく、
トヨタの人たちが何を理念として「働いているのか」について書かれている。
つまり、トヨタ最大の特徴であり、トヨタの強さである点について、だ。
象徴的なのは第3章の「モノづくりで大切な3つのこと」
- 一生懸命にやる
- 時代の流れに即している
- 陰でサポートしてくれる人がいる
の3つである。
今年4月に、豊田章一郎氏の講演を聞く機会があった。
テーマは「モノづくり人づくり」
(その時の記事はこちら⇒ トヨタの強みは理念の浸透にあり)
豊田章一郎氏がおっしゃっていたのは、
「愚直」と「現地現物」の2点。
トヨタの社員方々が繰り返し言及するこの3つの概念だった。
まさに、この本はその事例にまで触れ、その核になる部分を聞きだし、
ビジネスで再現できるまでに昇華してくれている。
トヨタ本の中でも、人に焦点を当てた独自の本である、といえる。
その意味でも、本質をついている。
筆者は、前作「No. 1トヨタのおもてなし レクサス星が丘の奇跡」でも、
見事に内面をとらえ、読者に「自分の仕事につかえる」事例を出すことに成功している。
(その時の記事はこちら⇒ No. 1トヨタのおもてなし レクサス星が丘の奇跡)
経営理念の本質、組織としての人間力の向上を目指す経営者にとって、
おススメの一冊になる。
マーケティング コンサルタント 理央 周
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