No. 1トヨタのおもてなし レクサス星が丘の奇跡 読了。
レクサス星が丘が全国で1位になる理由
自宅から近いこともあり、ボク自身もよくこのレクサス星が丘店の前を通る。
そうすると、ホテルのベルボーイのような姿の方がいつもいる。
この本によるとこの方は「早川さん」
レクサスが店舗の前を通ると、自店舗で買ったかどうかにかかわらず、かならずお辞儀をするという。
レクサスに限らず、カーディーラーは小売業である。
極端に言うと、「レクサスはどこで買っても同じ」になる。
したがって、名古屋でいえば星が丘店、昭和店などなど多くの販売店があるが「レクサスそのもの」は同じレクサスになる。
また顧客側からすると、必ずしもレクサスだけが自分が欲しい車だとは限らない。
メルセデスやBMW、ジャガー等の外国車も選ぶうえでの選択肢になる。
非常に厳しい競争の中での顧客の争奪戦、ということになる。
この星が丘店はその厳しい競争の中で全国のレクサス店でも1,2位の成績を出していて、全国から見学に来るという。そのポイントは「従業員のホスピタリティ」にある。
レクサス星が丘が売っているのものはなにか?
しかし、ひとことにおもてなし、ホスピタリティと言ってもそう簡単ではない。
現に著者は従業員に取材した時に「特別なことをしているつもりはなく普通のことをしているだけ」という意識で皆さんがいたと言っている。
きっとこの次元まで従業員の意識レベルを上げていくことが重要なのだ。
前述したように車そのものはどこで買っても同じもの。
しかし、車のような高額の商品は購買の意思決定をするまでに多くの要素を考える、いわゆる高関与商品。買う側からすると、関与する要素の中で販売員の方々の態度や思い入れが大きく意思決定を左右するはずである。
レクサス星が丘店では、最高品質の「顧客への思い入れ」を従業員が当たり前のようにやっているという他では類を見ない事例と言える。
ボクは販売員のマナーなどは専門分野ではないが、この本を読む限りレクサス星が丘店の従業員は「クルマ」のではなく、「顧客の車に関する幸せ」を売っているという意識でいるはず。
つまり自社の事業の定義を「車の販売」ではなく「顧客の移動手段の時の幸せを提供」としているのである。
売り手目線から買い手目線へ。
簡単なようで難しいことを難なくこなしているこの店の神髄を知ることで、自社の顧客サービスを見直したい経営者や迷っている営業マンにはおススメの一冊である。
マーケティング コンサルタント
理央 周
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